日本の侍70人が大パレード
ブロードウエー人で埋まる
万延元年遣米使節団は、幕末の幕臣・外国奉行の新見豊前守正興(しんみぶぜんのかみまさおき、40歳)=写真中央=を正使に、副使の同じく外国奉行の村垣淡路守範正(むらがきあわじのかみのりまさ、48歳)=同左=と小栗豊後守忠順(おぐりぶんごのかみただまさ、32歳)=同右=を筆頭に約80人の侍が米国海軍の蒸気船ポーハタン号に乗り、1860年1月に品川沖を出発した。3月8日にサンフランシスコに到着し大歓迎を受けた。サンフランシスコに9日間滞在した後、船でパナマとキューバを経由してワシントンDCに向かった。ワシントンでは3月28日に第15代大統領のブキャナン大統領に公式に謁見している。一行はワシントンDCに3週間滞在し、6月16日にニューヨークに到着。NYでは街を上げての大歓迎を受けた。ブロードウエーでは正装した侍たちが練り歩く「侍パレード」が行われた。1860年6月19日付ニューヨーク・トリビューン紙には、ニューヨークに来た70人の侍のフルネームが掲載され、それぞれの役目と人物像が紹介されている。