住まいは西52丁目、1寝室のアパート

 14日付デイリーメール紙が電子版でミッドタウンウエストのヘルズキッチン地区52丁目にある392世帯が入る集合住宅建物に空港から直行した小室眞子さんと圭さんの荷物が運ばれたと報じ、ワゴン車から下車する2人の写真を掲載した。同日付NYポスト紙も夫妻がワンベッドルームを賃貸したと伝えた。同ビルのウェブサイトによると1寝室の家賃は4300ドルから。上層階からはハドソンリバーやセントラルパークが見える。

眞子さんも納得のロケーション
ヘルズキッチンのワンベッドルーム

 ヘルズキッチンは、南端が34丁目、北端は59丁目、東端は8番街、西端はハドソン川までの区域を指す、古くは「ウエストサイド物語」の舞台となった地区だ(ヘルズキッチンについては別稿・不動産トレンド欄参照)。写真の部屋は、そのヘルズキッチンのど真ん中、西52丁目に建つ2017年建設の392世帯が入居するレンタル専用の集合住宅のワンベッドルーム。建物最上階にラウンジがあり、屋内にフィットネスセンター、スパ、図書館、打ちっぱなしのゴルフ・シミュレーター室がある。上層階からはハドソンリバーやセントラルパークが見渡せる。一寝室の家賃は4300ドルからとなっている。

 この建物は、ブロードウエーの劇場街とも隣接していて、演劇や舞台芸術の殿堂リンカーンセンターやメトロポリタン歌劇場、カーネギーホール、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、セントラルパークまでもすべて徒歩圏内にある。地下鉄の便もよくEライン、1番ラインが通る59丁目のコロンバスサークルや42丁目のタイムズスクエアなどにも近い。もちろん、ミッドタウンのビジネス街へも歩いて通勤できる便利さだ。

 14日付デイリーメール電子版とNYポスト紙電子版が相次いで、日本から到着した小室眞子さん、圭さん夫妻が、ジョン・F・ケネディ国際空港から直行でワンベッドルームを賃貸契約したこの建物に着き、荷物を運び入れたと写真付きで報じた。ここなら圭さんが勤務する大手法律事務所へも歩いて通勤できる場所だ。住居選びは、3年NYに住んで土地勘のある圭さんならではのベストチョイスか。二人が住む部屋が、上の写真と同じ間取りかどうかは分からないが、ロケーションの良さは眞子さんもおそらく納得だろう。

マンハッタンで駐在員に人気の居住エリア
ミッドタウンウエストのヘルズキッチン

 ワクチンがかなり普及したこともあり、マンハッタンの街はコロナ禍を抜け出しつつあります。オフィスへの出社を再開する企業が増え、さらに新規雇用の活発化に伴い、街に活気が戻ってきました。

 不動産マーケットでは、マンハッタンの街の復活に伴い、賃貸物件の空室率がかなり低くなっています。

もともとオーナー(大家)側が有利な賃貸住宅市場ではありましたが、コロナ渦でテナント有利になったのも束の間、またもやオーナー有利な市場に逆戻りしています。

 マンハッタンでは、新築、または築浅物件の多いミッドタウンウェストが駐在員に人気の居住エリアとなっています。中でもヘルズキッチンは非常に高い人気を集めています。ヘルズキッチンとは南端は34丁目、北端は59丁目、東端は8番街、西端はハドソン川までの区域です。ヘルズキッチンの名前の由来は諸説ありますが、19世紀半ばからこのエリアにギャング団が現れるようになり、「アメリカ大陸でもっとも危険な地域」と呼ばれるようになりました。その治安の悪さからヘルズキッチンと呼ばれるようになったとも言われています。1990年代半ばより治安は回復し、現在ではその立地の良さから高級住宅街となりました。

 ヘルズキッチンと言えば、アル・パチーノやシルヴェスター・スタローンの出身地でも有名です。

 フィクションでは、マーベル・コミックのスーパーヒーロー、デアデビルの出身地とされており、映画版『デアデビル』やネットフリックスの『デアデビル』や『ジェシカ・ジョーンズ』『ルーク・ケイジ』の舞台としても登場しています。

 日系の美味しい居酒屋やラーメン店を始め、多種多様なレストランが軒を連ねており、外食には事欠きません。

 さてこのヘルズキッチンの家賃相場はというと、最近では、スタジオで3500ドル、ワンベッドルームで4500ドル、2ベッドルームで5500ドル以上と、人気エリアだけあってやや高めとなっています。

(リロ・リダック マンハッタン住宅部、岡畠伸江)

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