世界の女性の自立を支援するセラピスト

PARAFUSE. アカデミーアソシエーション代表理事

藤川恵美子さん

 「こんにちは」白衣を着た笑顔の女性がバカラホテルのロビーに現れた。ニューヨークのタイムズスクエアの電光掲示板、大晦日のカウントダウンで新年を告げるボールが下がってくるその世界が注目する広告塔の真下に、このほど宣伝広告を出した女性。米国ではまだ無名に近いエステサロンのパラフューズの代表、藤川恵美子さんだ。現在、藤川さんの分身とも言える9人が日本、ロシア、台湾、ベトナムを中心に全世界で4600人の同サロンセラピストを指導してパラフューズ式小顔調整テクニック「脳洗浄」を展開して活躍している。「脳洗浄」という言葉に「脳を洗浄?」とギョッとする読者もいるかもしれないが、ひとことで言うと夜、寝ている間に頭の中で作られ洗浄液の役割がある脳脊髄液を日中に流すというもの。足から始まる痛みのない施術により、全身の緊張を解き副交感神経を優位にさせて心地よい眠りに導くことで体内の老廃物を流れやすくさせていく新しいメソッド。道具を一切使わずに両手だけで頭部をマッサージすることで脳の疲労を回復させる同エステサロンが提供する施術名だ。2020年3月26日に特許庁にて商標登録されている。

 自律神経を整える脳洗浄は、疲れた現代人にむくみの解消をはじめに、深いリラックスを短時間で提供するのが特徴。藤川さんは「道具を一切使わずに両手だけで施術を行うので誰もが自立がしやすく、脳疲労が和らぐため日本では家族のために資格を取る方も増えている」と話す。

 1975年に福岡県久留米市生まれ。高校卒業後、いくつかの大手エステサロンで活躍の後、2016年に小顔&美容整体スクール「PARAFUSE」を港区白金台でスタートした。以降、誰にでも習得可能な独自のオールハンドメソッド「脳洗浄」を自らの自立と誰かの幸福のための技術、また、シェアリングモデルとしてアカデミー化し、現在「HAND&PEACE」をテーマに女性の自立支援を展開中だ。「アジアでは女性の社会的地位が低く、また、マッサージ師に対する社会的評価が低い。脳洗浄の技術を習得させ、全世界に同じマインドを持つセラピストたちを増やしていきたい」と目を輝かせる。2022年にはNYサロンオープンのため、藤川さん自身がNYに拠点を移す予定だ。来年9月には脳洗浄のセラピストを世界に増やすため船で世界一周の計画も進行中だ。(三浦良一記者、写真・植山慎太郎、ヘアメイク:Aya Iwakami)