暮らしのテーブル 大石育子

Made in Japanで冬のおもてなし
色を極力抑えたモノトーンで大人の味

 ロックフェラーセンターのツリーも点灯し、クリスマスムード一色のNY。華やかなホリデーシーズンも最高潮を迎えました。そしていよいよ寒さの厳しい季節がやってきました。

 日本も師走に入って急に寒くなってきました。今年もあとわずか、一年が早いです。

 11月28日から12月4日まで毎年恒例のテーブルウェアフェスティバルが今年も去年に続いて東京ドームシティプリズムホールで開催されました。華やかなテーブルウェアを一度に見ることができて、お買い物も楽しめるこのイベント。日本を代表する陶磁器の産地から、人気の器が集まります。器とテーブルコーディネートのコンテストも行われ見どころも沢山。

 そんな楽しいイベントに出かけてきたので、今回はさまざまな日本の器を使ったMade in Japanを中心としたNY流の和モダンな冬のおもてなしのテーブルを作ってみました。竹製品や、漆器、新旧有田の器など、改めてみると本当に日本にはさまざまな素敵なものがあるのだなと思います。改めてそう言った素晴らしいものを海外の方々にも知っていただけるよう、配信していきたいと思います。

   ◆和食でおもてなし◆

 海外生活の中で、和食は一昔前よりもかなりメジャーになって手に入りやすくなりました。手軽に楽しめる巻物や稲荷寿司、唐揚げを詰めてランチボックス風に。MISO SOUPもシジミ汁で準備。ほかにもおかずを重箱に詰めて。デザートはミニどら焼きやみたらし団子、白ゴマのミニケーキなど和の食材で揃えて。和紅茶で頂くスタイルに。

◆Made in Japanの器たち

 長角トレイやクリスマスのオーナメントボールのようなこの時期にピッタリな珍味入れ(漆)、竹炭塗扇皿(竹)で縁起よく。古伊万里の小皿も珍しい黒で描かれたもの。それに合わせて有田焼の小皿も黒とシルバー。

 竹炭塗のKURIBUTA(竹)という入れ物が可愛くて一目ぼれ。フードを詰めると開けたときのワクワクがたまりません。手作りで一つ一つに表情があるのもお気に入り。ヘラ目の長角ロングトレイ・四分一塗の重箱(漆)、ガラス小皿など我が家でも登場回数の多いものを使ってみました。

◆冬のテーブルポイント

Point1 Made in Japanの器と洋物の銀製品やガラスで和洋クロスオーバー。海外生活の中での和の提案。

 今回はモダンでスタイリッシュなNY流の和のカタチ。色味を極力抑えてモノトーンで大人のテーブルに。

Point2 ベロア素材をテーブルに♫

 あったか素材を使うことで冬の季節感を表現。ニット素材やフェイクファー、皮革なども冬らしさを出す素材になります。

Point3 ドライフラワーや木の枝で枯れた季節感を♫

 春や夏のみずみずしさと違って冬の寒さ、厳しさを表す枯れた感じをドライフラワーで。色味のなるべくない素材で構成するとモノトーンのテーブルで活きます。

大石育子(Ikuko Oishi)

 インテリアコーディネーター、食空間プランナー、日本クラブカルチャー講座講師。東京ドームテーブルウェアフェスティバル2019年入選、2020年2部門で入選&奨励賞受賞。2023年2部門で入選&佳作受賞。

atelierdeikukonewyork.themedia.jp