福島で作るカリフォルニア純米大吟醸
UKA
福島県とカリフォルニアをつなぐオーガニック純米大吟醸「UKA(うか)」が誕生した。(写真上)UKAとは、日本語の羽化のこと。丹念に育まれた米が、独特の吟醸香と芳醇ながら繊細な味わいが口内に広がる、つまり真に味わう喜びを与える酒に変身(羽化)したものだ。そのUKAに変身する有機米を栽培しているのは、米カルフォルニア州にある国府田ファームだ。
創業者の国府田敬三郎は、1908年(明治41年)に福島県から米国に移住。同州でさまざまな業種を体験後、邦人の命の源泉である米作・精米農園を設立し、現在もその子孫によって受け継がれている。
その三代目が、創業者の出身地である福島県の酒の名産地、二本松にある十九代続く人気酒造株式会社とコラボレーションをした酒UKAは、安達太良山からの最良質の伏流水が使われている。国府田ファームのオーガニック米は、最上級の酒とされる純米大吟醸を作るため、極限の40%になるまで磨かれている。UKAのロゴの蝶々は日本の墨絵がインスピレーションで、羽根の下にはカルフォルニアと福島の地図がかたどられ、日米関係の絆を深め、向上し合えるという想いが込められているそうだ。
ラインナップは、UKAドライ、UKAブラック、UKAスパークリングの三種類。容量はいずれも720ミリリットルと300ミリリットル。米国内での問い合わせは、オオムラサキ・ビバレッジ・カンパニー、マイケル・ジョン・シムキンさんまで。
Eメールアドレスmjsimkin@omurasaki.us
ウェブサイト:https://omurasaki.us/
ブルックリン産飲み物で乾杯
大人数でのパーティーが楽しめるのはまだ先になりそうだが、夫婦や大切な友人たちと、ブルックリンで作られたワインやビールを片手に食事と会話を楽しもう! お世話になった人への贈り物やお祝い、手土産としても喜ばれそうなものばかりだ。
■ブルックリン・ワイナリー(ワイン)
213 N. 8th St.
TEL:347-763-1506
全米から厳選したブドウを買い付けて、ワインの醸造だけ行うアーバン・ワイナリー。かつてクラブだった建物を改装し、1940年代の壁紙、バーには教会の使徒席に使われていた木材を使用するなど、雰囲気のある店内でワインの飲み比べが出来る。工場見学はワイナリーの歴史や工程の説明を聞き、後半はたっぷり試飲タイムを設けている。店内を貸し切って行われる結婚式も人気がある。
■ブルックリン・ブルワリー(ビール)
#1 Brewers Row, 79 N. 11th St.
TEL:718-486-7422
1988年に創業した、ブルックリンからアメリカ全土のみならず、世界30か国以上にクラフトビールを送り出すブルワリー。人気商品「ブルックリンラガー」はビールの世界大会と称される「World Beer Cup 2018」で金賞を受賞。新作ビールが飲める工場見学ツアーも実施中。大晦日の午後10時からはDJの音楽と飲食、ラッフル付きのパーティーも開催予定。
■グリム(ビール)
990 Metropolitan Ave
TEL:718-564-9767
アーティストとして活動していた夫婦により2013年に創業したブルワリー。伝統的なスタイルに独自のアイデアを加えた、さまざまなテイストの新作ビールを次々と発表している。醸造所を兼ねたタップルームでできたてビールと軽食も可。新作はオレンジジュース、バニラ、ミルクシュガーなどを使った「オレンジクリームポップ!」、ダブルIPAの「パルスウェーブ」(写真)など。
■キングス・カウンティ蒸留所(ウイスキー)
299 Sands St., Bldg. 121
TEL:347-689-4180
http://kingscountydistillery.com
海軍造船所の跡地、ブルックリン・ネイビーヤードにある築123年の建物を改装した工場で、伝統的な製法を守りウイスキーを作っている。禁酒法以来、NY市で最古のウイスキー蒸留所になった経緯や、製粉、発酵、蒸留のプロセスを学べる工場見学(45分または75分)がある。見学ツアー最後のテイスティングタイムにはさまざまな受賞歴のあるクラフトウイスキーが試飲できる。
■ブルックリン・クラ(日本酒)
68 34th Street
347-766-1601
2018年、インダストリーシティとして開発が進むエリアにオープンしたNY初の酒蔵。日本の伝統的な酒蔵で飲んだ日本酒に感銘を受けた2人のニューヨーカーが、アメリカ産の山田錦とカルロース米、ブルックリンの水道水を使用し、ほぼ独学で学んだ醸造技術でつくる注目のクラフトSAKE。お酒が好きな人は、ニューヨーク生まれの純米吟醸の生酒をぜひ一度お試しあれ。