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元気と美味しいを求めて料理の達人が腕を振るう (4)
数あるエスニック料理の中で人気が高いタイ料理。今回はNJでクッキングスタジオを主宰するシェフ・アリソンがタイ料理の特徴と、一番人気パッタイの作り方を紹介する。
「タイの伝統的な調理方法は地元食材を使用した煮込み、蒸し焼き、グリルが中心で、味付けは各種ハーブ、フィッシュソース、エビのペースト、醤油、パームシュガーを使い、深みのある風味が特徴です。それに中国の影響で揚げ物、炒め物が加わり、17世紀以降にはポルトガル、オランダ、フランス、日本料理の影響も受けています。コース料理ではなく、料理を一度に提供することで、さまざまな味わいの組み合わせを楽しめるのもタイ料理の特徴です。味と食感の調和と甘味、酸味、塩味、苦味、うま味、香りのバランスがタイ料理の人気の秘密とも言えます」。
今回紹介するパッタイの正式名称は「クイティオ・パッ・タイ」、ライスヌードルのタイ風炒めという意味で、タイでは食堂はもとより、道端の屋台でも大人気の国民的料理だ。味付けの要はマメ科の植物タマリンドの果実をペースト状に加工した「タマリンド・ペースト」で、これがなくてはパッタイとは言えないらしい。適度な酸味を持つ独特な風味が特徴で、種がたくさん入ったキャラメル状のものをお湯に溶いて、種を除いて使う。
そしてもう一つの隠し味が「Sweet Preserved Radish」福神漬けと食感が似ている大根の甘い漬物で、手に入らなかったら入れなくても良いが、加えた方がより本場の味に近づく。また、タイ料理でよく使うパームシュガーはその名の通りヤシから採取した砂糖で、白砂糖よりもまろやかな甘みを持ち、血糖値を上げにくい低GI(グリセミック・インデックス)食品としても注目を浴びている。パームシュガーは大手スーパーマーケットで入手可(ココナッツシュガーとは違うので要注意)。タマリンド・ペーストとSweet Preserved Radishはアジア系の食材店、またはAmazon.comで買える。
アリソン・パール・ヤスキー
プロフィール タイ北東部出身。元ミス・タイランド。Le Cordon Bleu (London) 、French Culinary Institute (LA / NYC)で学んだ後、ロスやNYでプライベート・シェフとして活躍、FOX 5やNY1などニュースに若手人気シェフとして登場。現在はNJの自宅クッキングスタジオでタイをはじめイタリアンやフレンチ、アメリカンなど幅広い料理教室と出張シェフ、ケイタリングをこなす。*現在コロナの影響で室内での料理教室は開催していないが、屋外キッチン及び出張、ZOOMでの教室などを行っている。
ウェブサイト:www.pearlcookingstudio.com
問い合わせ:chefpearla@gmail.com
■材料(4人分)
ライスヌードル(細) 250g
エビ 1パウンド(洗って背ワタを取る)
卵 2個
厚揚げ角切り 100g
もやしまたは細切りニンジン 100g
エシャロット粗みじん切り 50g
青ねぎ 2〜3本
ニンニク 3片みじん切り
好みでSweet Preserved Radish 1/4カップ
クッキングオイル 大さじ4
■調味料
タマリンドペースト 1カップ
(1カップのお湯に溶いて種を除く)
醤油 3/4カップ
パームシュガー 1カップ
トウガラシ 1〜2本(種を取る)
■薬味用
コリアンダー、クラッシュド・ピーナッツ、ライム
<作り方>
1 ライスヌードルを茹でる。
2 調味料の材料を鍋に入れよく混ぜて5〜7分煮て、こしておく(パッタイソース)
3 大きめのフライパンを熱しニンニク、エシャロット、Sweet Preserved Radish、エビ、厚揚げ、ニンジンを強火で炒める。別の鍋でスクランブルエッグを作る。
4 湯切りしたライスヌードルを上記フライパンに加え、弱火にしてパッタイソースを全体にからめた後中火にして1〜2分炒める。
5 スクランブルエッグを加え、好みの味に整える。
6 青ねぎ、もやしを加えて出来上がり。薬味としてコリアンダーやクラッシュド・ミーナッツ、ライムを添える。