ニュージャージー州南部にあるアトランティックシティーは、ネバダ州ラスベガスに次ぐ全米有数のカジノ街として多くの観光客を集めていたが、今年はコロナ禍のため3月16日に州からの業務停止が言い渡され、ゴーストタウンと化していた。このほど、州の段階的経済再開策により、7月2日、屋内の娯楽施設としては早めの営業再開が認められた。
カジノは本来、日本でいうところの「三密」(密閉・密集・密接)の代表格のような場所だが、ニュージャージー州としては観光収入の多くをアトランティックシティーに依存している部分も大きく、また、 市の住民の多く(約2万7000人)がカジノに勤務していて一斉に失業したことも問題となっていた。 そういう背景もあり経済を守る必要性もあるため、多くのルールを定めたうえでの再開となった。
カジノに入るためにはもちろん人数制限がある。施設のキャパシティの25%が上限だ。また、入り口で体温測定が課される。従業員も客も全員、マスク着用が義務付けられる。ルーレットやポーカー台、スロットマシンの座席なども、ソーシャルディスタンスの6フィートの間隔を開けることが義務付け。客がその場を離れるごとに担当スタッフがその場所を徹底して消毒。
また施設各所にハンドサニタイザーを設置。カジノ内は禁煙、カジノ内での飲食も禁止される。屋外スペースで食べ物や飲み物を提供するカジノもあるが、基本的にはシンプルにギャンブルだけを楽しむ形での営業となる。