クイックUSAアメリカの人事部(10)

Don’t be silent ~アメリカの人事は差別との闘いである

■エンプロイ・ハンドブック

 例えば2020年1月1日にはカリフォルニア州ではCROWN ACT (Create a Respectful and Open Workplace for Natural Hair Act =SB 188)が成立してヘアスタイルによって従業員を差別してはいけないという事が成立した。特にアフリカン・アメリカンの独自のヘアスタイルを職場で尊重し、差別をしないということがこの法律の趣旨である。御社のEmployee HandbookにはEEO(Equal Employment Opportunity)に関わる差別をしない方針が書かれていると思うが、このCROWN ACTの内容は反映されているだろうか?今回の事件を機にもう一度EEOを見直すことがEmployee Handbookをレビューするスタートになるはずだ。

▼【参考】CNNでの記事(https://www.cnn.com/2019/07/03/us/california-hair-discrimination-trnd/index.html)

■再開におけるルール変更

そして、再開におけるオフィスルールの変更。

  • オフィスアワーの変更/柔軟なシフトスケジュール
  • シフトスケジュールによるミールブレイクの時刻変更
  • 在宅勤務における勤務時間の管理(Non-Exempt)
  • 在宅勤務における休憩時間の管理(Non-Exempt)
  • The Families First Coronavirus Response Act(FFCRA)の記載
  • 出社時の体温検査等の実施(Non-Exemptは勤務時間としての組み込み)
  • 出張のための承認基準や注意事項(Business Trip Policy)
  • 顧客や取引先への訪問の基準、会社として顧客の受け入れの基準、その際のルール

などなど。

 Return to Work PolicyだけでなくEmployee Handbookをアフターコロナ仕様へ変更することが求められるだろう。そして、従業員からの不安があるか、マネジメントは”Listening”の機会を公式、非公式に持つことがお勧めだ。

アフターコロナのマネジメントはとても忙しくなりそうだ。引き続き皆様の安全と健康をお祈りしております。( Philosophy LLC 代表  山口 憲和)

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