プロに聞く、生き生きEATS(イーツ)
元気と美味しいを求めて料理の達人が腕を振るう (15)
今号では今が旬のソフトシェルクラブをはじめ、夏にぴったりなメニューを12箇所のホテルで54年間シェフを務めたベテラン加藤シェフがご紹介。
■ソフトシェルクラブとクスクス
材料(2人前)
ソフトシェルクラブ
4尾
溶き卵 1個
小麦粉 少々
油 大さじ4
バター 大さじ2
レモン
クスクス1カップ
水 1カップ
ハーブ(チャイブ、パセリ,チャンサイ、タラゴンなどお好みで)オリーブオイル 適量
飾り用プチトマト
ソフトシェルクラブとは脱皮直後の殻が柔らかいカニを指し、北米東海岸ではブルークラブが主流で5月から8月が旬。新鮮なソフトシェルクラブを手に入れて自宅で料理してみよう。
作り方①クラブの下ごしらえ=クラブの背ワタを取り除き、キッチンペーパーで水気を拭き取っておく。②鍋で沸かした湯にクスクスとオリーブオイルを入れて混ぜる。火を止めて蓋をして蒸らし、ハーブを混ぜ込む。③クラブに小麦粉↓溶き卵↓小麦粉をまぶす。④フライパンに油を入れ中火でクラブの背から3分ほど焼き、ひっくり返して裏面も3分ほど焼く。⑤油を捨てて、バターをからめてレモン少々を絞って仕上げる。③皿にクスクス、クラブを盛りつけプチトマトを飾って完成。
*クラブ自身の塩気と仕上げのレモンだけで十分良い風味が出るので、塩コショウは不要。
■ホタテと海老のソテー、マスクリンサラダ添え
材料(2人前)
ホタテと海老 3個ずつ
油とバター 各大さじ2
マスクリンサラダ
作り方①ノンスティックフライパンに油を入れ、強火でホタテと海老を素早く4分ほど焼き、バターを入れて仕上げる。②皿にマスクリンサラダ、ホタテと海老を盛り付けて完成。
*マスクリンサラダとはチャービル、アルグラ、スピナッチ、エンダイブなどの若い葉野菜を数種類ミックスしたもので、別名スプリングミックス。
■マグロのタルタル タコス包み
材料(2人前)
マグロ 50g
薄口醤油 小さじ1
みりん 小さじ1
タコス
赤ラディッシュ
アボカド
カイワレ
作り方①薄口醤油とみりん、マグロを混ぜる。②タコスにマグロを入れ、赤ラディッシュとアボカド、カイワレを散らして完成。
■フランクステーキ
材料(2人前)
フランク肉 452g
塩、コショウ、
すりおろしニンニク
適量
油 少々
作り方①肉の両面に塩、コショウ、すりおろしニンニクで下味をつける。②大きめのノンスティックフライパンを熱して油を入れ、中火で両面を5〜7分焼いて火を止め蒸らす。③冷めて半生状態でスライスし、木製まな板に盛り付ける。
*フランクとは牛の腹に近い方のバラ肉の一部で、日本では「笹肉」「ササミ」などと呼ばれている。バラ肉らしい濃厚な甘みとコクがありながら柔らかい肉質で、すっと飲み込めるのが特徴。
シェフ加藤孝良
岡山市出身。高校卒業後、リーガロイヤルホテル(元新大阪ホテル)総料理長常原久弥氏(元帝国ホテル料理長)のもとでフランス料理の修業を積む。以降、東京ヒルトンホテル、Queen Elizabeth Hilton(モントリオール)、Palacio del Rio Hiltonを経てNew York Pierre、Carlyle、Algonquin、Omni、Ritz Tower、Essex House hotel、日航ホテルなどでシェフを50年勤め、2017年リタイア。現在は創作料理教室主事。日経新聞出版「家族で楽しむ休日ブランチ」「シェフ加藤のフレンチアメリカン」出版。Chef de Cuisine of America Certificate取得。