病院船NY接岸

感染ピーク備え急ピッチ

 ニューヨークのマンハッタン52丁目のピア90に30日午前11時、米海軍の病院船USUNコンフォートが接岸した。1000床のベッドを持ち、手術室12部屋、研究室、薬局、CTスキャナー、軍医療従事者1000人が乗員として勤務している。31日から稼働した。コロナウイルス患者ではなく市内の一般入院患者をこの病院船に移す。

 また、マンハッタン5番街98丁目のマウントサイナイホスピタルは、5番街を隔てたセントラルパークの芝生の上に野外病院のテント15張を設営した。

 ニューヨーク州では3月31日までに感染者数は7万5795人と前日から9131人増加、死者は1550人で1日で323人増加。ニューヨーク市は同日感染者数が4万3139人(前日比で5052人増加)。死者は、932人で前日から18人増加した。

 米国のコロナウイルスによる死亡者総数は同日3440人となり、中国の3309人を上回った。

 クオモ州知事は「これは戦争だ」と会見で述べた。デブラシオNY市長は同日、自宅待機要請令を破って屋外で不要不急の行動をした者にその程度によって250ドルから500ドルの幅を持たせた罰金チケットを切ると発表した。「人から6フィート(1メートル80センチ)離れることで感染リスクを相当程度抑えることができる」と社会的距離を守ることを求めた。

(写真)NYの病院不足に対応して来航した米海軍病院船USUNコンフォート(3月30日午前11時マンハッタンのピア90で、写真・三浦良一)