ワクチン証明の提示解除

NY市が実施、今月7日から

レストラン、映画館など

 ニューヨーク市は7日から、レストラン、バー、ジム、映画館などでの新型コロナウイルスのワクチン接種証明の提示義務を解除した。また市内の公立学校での屋内でのマスク着用義務も解除された。ただし、地下鉄、バスなどの公共交通機関やブロードウエーの劇場などでは引き続きマスク着用が必要となっている。

 オミクロン株の蔓延で1月は1日あたりの新規感染者が4万人を超え、入院も1000人を数えるなか、1月に就任したエリック・アダムズ市長は、市職員はもとより対面で働く民間企業の従業員にもワクチン接種を義務化。2月11日にはワクチン接種義務を順守しなかったとして1430人の市職員を解雇した。こうした厳しい措置が功を奏したのか、3月には1日あたり新規感染者500人、入院25人ほどと大幅に減少した。アダムズ市長は4日、タイムズスクエアで今回の解除発表の際、「私たちは勝っている」と事実上の勝利宣言を行った。

 一方、デブラシオ前市長のヘルスアドバイザーだったジェイ・バルマ博士はワクチン証明は続けるべきだとの意見を3日付NYデイリーニュースに寄稿した。ジュマナーニ・ウィリアムズ市政監督官やリズ・クルーガー州上院議員(マンハッタン区選出)らも証明義務廃止は時期尚早と懸念を示している。他州の大都市でも各種の義務解除が進んでおり、ダラス、ヒューストンでは学校でのマスク着用は任意になり、シカゴでも近く解除の見込みだ。