セントパトリックデーはアイルランドの守護聖人、聖パトリックを祝う日で、本国では彼の命日に当たる3月17日が祝日となっている。米国に移民したアイルランド人が祖国を思って3月17日前後の週末に集まりパレードを行い、飲んで食べて祝ったのが定着して今日の米国式セントパトリックデーとなった。世界最大規模と言われるマンハッタン5番街のパレードに比べると郊外で開催されるパレードはぐっと小規模にはなるが、ローカルならではの長閑な味わいがあって面白い。COVID-19のため中止されていたパレードが各地で2年ぶりに復活する。春の気配に誘われて、これまで行ったことがない街を訪ねてパレード見物。その後はアイリッシュバーでギネスとコンビーフ&キャべジで乾杯!緑色のものを身につけるのを忘れずに。(写真)Courtesy of St. Patrick’s Cathedral
■ホワイトプレーンズ
12日(土)正午から。パレードは正午にオールドママロネック&リビングストン・アベニューを出発、メインストリートのシティホール前までを練り歩く。セントパトリックデーに欠かせないのがバグパイプとドラムのバンド。本パレードにはウエストチェスターのみならずNYシティ、オレンジ郡、ロックランド郡からもパイプバンドが多数参加して、見ごたえのあるパレードとなる。パイプバンドのほか高校のマーチングバンド、ホワイトプレーンズ消防署からは消防車、警察署からは白バイ隊も参加する。パレードは正午開始だが近隣地域の早いところでは午前10時から通行止めになるので要注意。
https://whiteplainssaintpatricksday.com/
■ビーコン・パレード・オブ・グリーン
12日(土)正午から。グランドセントラル駅から電車で約1時間半、ナビスコのパッケージ工場が広大な美術館となった「Dia Beacon」があるビーコンのセントパトリックデー・パレード。街のメインストリートが緑一色になる。
www.facebook.com/ParadeOfGreen/
■キングストン
13日(日)午後1時から。アルスター郡の郡庁所在地キングストンはニューヨーク州最初の州都が置かれた古い町で、近隣のウッドストックと共にアーティストが多く住んでいる。パレードは町の中心、キングストン・プラザから開始。ホワイトプレーンズから車で約1時間30分。
■タリータウン/スリーピーホロウ
13日(日)午後1時30分から。パレードはタリータウンのメインストリートを出発、ルート9を北上して
隣町のスリーピーホロウのビークマンアベニューまで練り歩く。お天気に恵まれたら川沿いまで足を延ばして白と赤の小さな灯台を見に行こう。
www.tarrytownny.gov/home/events/38261
■マホーパック
13日(日)午後2時から。ウェストチェスター北部のパットナム郡にある人口9000人足らずの小さな町、マホーパックのルート6で開催されるパレード。近くに湖があり風光明媚。ホワイトプレーンズから車で約40分。雨天決行。
www.facebook.com/NWP.St.PatricksDayParade/
■イーストチェスター/タカホー
13日(日)午後3時から。ルート22沿いのImmaculate Conception Churchを出発、ルート22を北上してLake Isle 公園へと向かう。
http://www.eastchesterirish.org/st-patrick-s-day-parade/
■ヨンカース
19日(土)午後1時から4時まで。今年で65回目を迎えるヨンカースのパレード。マックリーンアベニューをヨンカースの消防署、警察署とコミュニティのパイプバンドがパレードする。もともとアイルランド移民が多かった地域なので歴史が古く、盛大。
http://www.yonkersstpatricksparade.org/
■ママロネック
20(日)午後1時30分から。「Sound Shore St. Patrick’s Day Parade」と名づけられたパレードで今年10周年を迎える。ママロネックアベニューを行進。雨天決行。
https://www.soundshoreparade.com/
ハドソンバレー・レストランウィーク
3月21(月)から4月3(日)まで。待ちに待った春のレストランウィーク開催。参加レストラン、メニューなど詳細はこちら
食べ歩き・アイルランドの香り漂うシェパードパイ
セントパトリックデーのパレード特集ついでに食べ歩きでもアイリッシュレストランをご紹介。ウエストチェスターには古くからアイルランド人コミュニティが各地にあるため、アイリッシュレストラン/パブが多い。特にヨンカースのマクリーンアベニューには人気の店が軒を連ねているが、今回は遠足をかねてナヤックの「オールド・ビレッジ・イン」で日曜日のブランチを食べてきた。
ナヤックのメインストリートにある真っ赤に塗られた店は1994年創業。アイリッシュパブとしてはこじんまりした広さだが、ビール好きのみならず家族連れの食事どころとしても人気が高い。今回食べたのは「シェパードパイ」17ドル95セント。挽肉とたまねぎ、にんじんを炒め煮にした具の上にマッシュポテトをたっぷりのせてオーブンで焼いたもので、もともとは「コテージパイ」と呼ばれた英国料理で農業従事者が住んでいた質素な家「コテージ」でしばしば食べられた料理とされている。
アイルランドでは羊のくず肉を使ったのでシェパード(羊飼い)パイと呼ばれるようになった(今日では牛挽肉を使うことが多い)。素朴な味わいのパイを食べているとアイルランドの荒野が目に浮かんでくる。好みでケチャップやマスタードを添えて召し上がれ。
Old Village Inne
97 Main St. Nyack, NY 10960
電話:845-358-1160
キッチンアワー:
月火15:00〜24:00
水木15:00〜翌朝1:00
金土12:00〜翌朝2:00
日12:00〜翌朝1:00