クイックUSAアメリカの人事部(33)

何はなくともブランディング その1

 2021年、巷では地球が250年ぶりに迎えるパラダイムシフト「風の時代」の幕開けと言われています。今まで続いてきた「地の時代」からの大きな移り変わり。物質的な豊かさや生産性・安定などに象徴された時代から、知性や繋がり・自由や革新という流動的で捉えにくいものに価値が見出される時代へ変化するとのこと。

 大量生産・大量消費こそが経済を回し安定させるために目指すものと信じられ、生産性を最も重要視した産業革命以降から現代までが、「地の時代」だったんですね。

 そう言われてみれば、奇しくも2020年のコロナ禍によってその変化が浮き彫りになった気もします。リモートワークの普及により、固定されていた働く場所や働く時間はより自由になり、副業も含め働き方も多様化しました。

 そして、テクノロジーの発達により時代の変化スピードも年々加速していると考えると、固定されたものから流動的になっていく「地」から「風」というイメージもなるほどなぁと思ったりもします。

 日々大量の情報が飛び交う世界で、追いつけないほどの時代の変化に伴って企業側も提供する商品やサービスを変化させていく必要がありますよね。このコロナ禍においても、いかに早くデジタルシフト等に対応し変化できたかが業績に大きく影響したと言えます。今後もさらに予測しづらい未来が続きそう。そこで大切なのが「ブランド」。

 やっと本題、「何はなくともブランディング」というお話。    

まずブランドとは?

 私なりに一言で言うならば、「他と区別されたそのブランドが持つ独特の概念・本質」となります。短略的に言えば、ビジネス上の事業コンセプトと言ってもよいかと思いますが、それよりももう少しお客さんとの対話や関わり方、共感や長期的な関係構築なども含まれる感じ。その「独特の概念」は、お客さんと一緒に作り上げていくことで完成形に近づくようなイメージでしょうか。そう考えると、そのブランドを理想に近づけ完成形に導く行動をブランディングと呼べますよね。(つづく)

(板倉光孝   Zero-Hachi Rock  CEO)

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