プロに聞く、生き生きEATS(イーツ)
元気と美味しいを求めて料理の達人が腕を振るう (32)
ボラの卵巣で作る自家製からすみを今回紹介します。材料はチャイナタウンなどで入手できるそうです。手順を工程にそって写真で説明して、高級品と言われるからすみを家庭でも簡単に作る方法を伝授してもらいます。
そのほか、トマトパスタ、 オニオンスープについて紹介していただきます。講師は料理研究家の千葉真知子さんです。
■からすみ
ボラの卵巣でからすみを作ると非常に高価なものになります。高級品と言われるからすみですが、家庭でも簡単に作ることができます。是非挑戦してみてください。からすみは約1年ほど保存できますので、スライスをしてそのままで、又、大根スライスに挟んだり、からすみパスタなどもおいしくいただけます。
材料
ボラの卵巣
塩
焼酎
作り方
① ボラの卵巣の血を竹くしをさして取り除き、水で流す。
② ①のボラの卵巣の水分をキッチンペーパーでふいて大きめの容器に入れて全体に塩をふり、一日冷蔵庫でねかせる。
③ ②の塩を取り除き、再び容器に入れ、ボラの卵巣が隠れるまで焼酎を入れて、一日冷蔵庫でねかせる。
④ ③のボラの卵巣をざるにのせて10日間天日で干す。又は窓辺の陽の当たるところで干す。時々ひっくり返す。表面が固くなったらできあがり。密閉の袋に入れて冷蔵庫で保存する。
■オニオンスープ
玉ねぎはビタミンやカルシウム、ミネラルをはじめ豊富な栄養を含む野菜です。疲労回復、食欲増進、動脈硬化予防など体調を整える作用があり、血行を良くして体を温める働きもありますので、風邪や体調がすぐれないときにはお勧めのスープです。
材料
玉ねぎ 大3個
にんにく 4片
水 3カップ
赤ワイン 60cc
バター 40g
固形スープ 1個
塩、胡椒 各少々
プロセスチーズ 適宜
作り方
① 玉ねぎは皮をむいて半分に切り、スライスする。
② にんにくは粗みじん切りにする。
③ バター30グラムを鍋に入れて溶かし、②のにんにくを炒め、①の玉ねぎを加えて玉ねぎがきつね色になるまで中火で炒める。途中で残りのバターを加えてさらに炒める。
④ 玉ねぎがきつね色になり、とろけるような状態になりましたら、水、ワインを入れてゆっくり煮る。固形スープ、塩、胡椒を加えてさらに煮る。
ココット型に④のオニオンスープを入れて、上にチーズをのせてオーブン約7分または電子レンジで約1分、チーズが溶けるまで加熱をする。
■トマトパスタ
材料
乾燥パスタ 90g
水 300cc
オリーブオイル 大1
塩 小2/3
胡椒 少々
にんにく2片(スライス)
トマトケチャップ 大1
生トマト 大きめのトマト
1個(粗みじん切り)
作り方
① パスタは3等分に折ってクック膳に入れ、残りの材料を加えふたをして電子レンジで12分から13分加熱をする。
加熱後はよくかき混ぜる。
千葉真知子プロフィール
東京、ニューヨークを拠点に活動。 1987年に大手商社よりきくらげ料理の撮影依頼 を受けたことがきっかけで、きくらげの健康食品 を開発、アメリカの医療界でビタミンDの重要性が認識さ れるようになり、2018年より大手医薬品 卸問屋を通じ、調剤薬局、病院でもきくらげエッセ ンスの販売が開始される。10年の歳月を費 やして開発した電子レンジ用調理鍋「クック膳」を 世界的な商品に育て上げる。現在では医療分野・ 介護分野でも使われている。米国にてthe best of housewares 2019受賞。他、和菓子の型、ケーキ型 を数十種類考案。メルボルーンの学校でクック膳、和菓子の型を授業に取り入れられる。3月には、ニューヨーク国連の学校で和菓子の指導をおこなう。
主な著書 「Japanese Dishes for wine Lovers」 講談社インターナショナル 「The Cook-Zen Cookbook」 Lake Isle Press New York 「The Cook-Zen Way to Eat」 Lake Isle Press New York 「レンジでつたえる和菓子レシピ」 日経BPコンサルティング( 世界グルマンクックブックアワード入賞) 「食べるクラッシック」 幻冬舎 (NHK-FMラジオで2時間放送される) 他著書 多数