36年ぶりに帰ってきたティム・バートンとマイケル・キートンのビートルジュース。笑い満載の軽快ホラーコメディにはノスタルジーもぎっしり詰まっている。悪霊ならぬ人間を追い払うバイオ・エクソシストことビートルジュースは昔と変わらず白黒トーンでやりたい放題のハチャメチャぶりを発揮、これでもかというほどアフターライフ・オーラ全開だ。
キートン、ウィノナ・ライダー(リディア)、キャサリン・オハラ(デリア)のオリジナルキャストに、ジェナ・オルテガ、ジャスティン・セローが加わる。ビートルジュースは前作の人間追い払い作戦から、今回はアフターライフに迷い込んだ人間を連れ戻す作戦へとシフト、トラブルメーカー、ビートルジュースの活躍はいかに。
ビートルジュースと遭遇した時はまだティーンエージャーだったリディアも今は中学生の娘を持つ母親。心霊術を活かした人気トークショー番組「ゴーストハウス」のホストとしてテレビなどに出ている。そこに突如、父親のチャールズが亡くなったとの悲報が飛び込んでくる。
葬式はあの思い出のウインターリバーの屋敷で行うことになり、リデイアの娘アストリッドを加えた3人は現地に向かうが、リディアはいつまた、ビートルジュースが現れるかもしれないと気が気ではならない。そしてその予感は的中。なんどアストリッドがお騒がせ男をアフターライフから呼び戻してしまう。
しかしビートルジュースの出現は悪いことばかりではなかった。というのもアストリッドが知り合ったばかりのハンサム少年ジェレミーの口車に乗り、死の世界に引きずり込まれたからだ。リディアは藁をもすがる気持ちでビートルジュースにアストリッドを助けてほしいと懇願する。「待ってました」とばかりに「君が僕と結婚してくれるなら」と引き受けるビートルジュース。
ストーリーも前作とは全く異なる新鮮味溢れる展開の上、ぬいぐるみのようなこわかわいいモンスターや「チャッキー」を思わせるミニ・ビートルジュースが出てきたりと遊び心たっぷりのバートン流の演出だ。1時間45分。R。 (明)
(写真)ビートルジュース(キートン)は健在なり Photo : Warner Bros. Pictures
■上映館■
Regal Times Square
247 W. 42nd St.
AMC Empire 25
234 West 42nd St.
AMC 34th Street 14
312 W. 34th St.