北古味可葉の墨展

「生きる」を力強く表現

 高知県を拠点に日本や世界の各地でも活動する書道家、北古味可葉(きたこみ・かよう)は、日本クラブ7階の日本ギャラリーで15日から21日まで、「IKIRU│昨日でもない、明日でもなく、いまの今を生きる│」と題した NY墨展を開催した。同展はコロナ禍で昨年予定されていたものが幾度の延期を経て今回ようやく実現されたもの。

 会場には、壁一面に貼り出された巨大な作品から、小さな作品まで、「生」という文字などを使った数々の書が展示され、どの作品にも生きるためのエネルギーが力強くみなぎっていた。15日に行われたオープニングレセプションでは、北古味氏が多くの来場者の前で、「生」「喜」といった文字が輪になった作品の書を即興で披露し、喝さいを浴びていた。また会場では、数種類の高知の地酒も振舞われ、地元である高知愛も溢れていた。

 北古味氏は「誰も想像しなかったコロナとの共生の時代に、新たな明日への幕開けのタイミングで、人々の繋がりのお陰でNY展が開催できて嬉しい。まるで高知にいるかのように盛り上げていただいた皆様の厚意に触れ、『いつもはじまり!』という気持ちだ」と感謝を述べた。

(本紙・久松茂、写真も)