山﨑賢人さん、優れた演技に賞

第23回 ニューヨーク・アジアン映画祭

キングダム 大将軍の帰還

 北米を代表するアジア映画の祭典、第23回「ニューヨーク・アジアン映画祭(NYAFF)」で20日、映画「キングダム 大将軍の帰還」が米国で初上映された。主演を務めた俳優の山﨑賢人さん(29)が特に優れた演技を披露した俳優に贈られる「ベスト・フロム・ジ・イースト賞」を日本人として初めて受賞し、喜びを語った。

 マンハッタンのリンカーンセンターで行われた同賞の授賞式で、山﨑さんは「日本の最高のスタッフ、キャスト、みんなで作り上げたからこそ、この賞を頂けた」と話した。また「20代のほとんどの7年間をキングダムという作品、信という役と共に生きてきた。キングダムはすごく自分にとって大切な作品の一つです」と思いを語った。主催者から同賞のトロフィーを受け取ると「重いですね」と笑顔を見せた。

 「キングダム 大将軍の帰還」はコミック累計発行部数1億部を突破した人気漫画「キングダム」(原作・原泰久、集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)の実写映画で、今回がシリーズ4作目となる。中国の春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍になるという夢を抱く戦災孤児の少年・信(山﨑賢人さん)と、中華統一を目指す若き王・嬴政(吉沢亮さん)の物語だ。日本では7月12日に上映が始まり、公開から9日間で興行収入はすでに30億円に達した。20日の上映会は約300人の観客で満員となり、大スクリーンの迫力ある映像に見入っていた。

 山﨑さんは映画の見どころとして、大沢たかおさん演じる大将軍・王騎(おうき)と、吉川晃司さん演じる最強の敵・龐煖(ほうけん)の一騎打ちを挙げた。山﨑さんは「どの映画でも見たことのないようなヘビー級の戦いになっている」と強調した。山﨑さんは「海外の人や文化と触れ合うのは楽しいし、刺激になる」とも話し、今後の海外進出にも意欲を見せた。

 ニューヨーク・アジアン映画祭は2002年に始まり、アジアを代表する作品を米国に発信する映画祭として知られている。今年は7月12日〜28日にかけて90作品以上が上映される予定だ。「ベスト・フロム・ジ・イースト賞」は2022年に創設され、同映画祭でプレミア上映される作品の中から、特に優れた俳優に贈られる。 (きゃま、写真も)