【編集後記】
みなさん、こんにちは。日本国内よりも一足早く本日、16日から海外で第50回衆議院議員総選挙の在外投票が始まりました。私もニューヨークでの公館投票所となっているNY日本総領事館に写真取材と併せて投票を済ませてきました。本日午後一番の印刷、配達というタイミングで印刷の2時間前の撮影と、なんとも綱渡りでしたが、無事にマンハッタン地区の配達も終え、読者は、今日のことが早くも記事になっているので新鮮な印象を持たれたかと思います。日本国内での投票は27日。NYでの投票は20日までです。お金の使い方でこれまで国民には見えない政治資金のあり方を国民がどう判断するのか、ひいてはどこの政党に日本を託すことができるのかを問う選挙です。自民党の政治資金の使い方にうんざりして憤る野党は、政権交代、企業・団体の政治献金の禁止を訴えていますね。企業や団体からの大口の政治献金がなくても、実際に問題なく政治がやっていけるなら、いったいいままではなんだったのかということにもなります。政治と特定企業、団体との癒着をなくすことが目的なのかもしれませんが、なんだか日本の国力、経済力を弱める方向に日本の社会全体が向かっているようにみえます。戦後日本は、企業が日本政府のバックアップを受けた護送船団方式でオールジャパンで海外で闘い、大きな成功を手に入れる高度経済成長を遂げました。でもアメリカに次ぐ世界第2位の経済大国だった日本は、中国に抜かれ、まもなくドイツにも抜かれ、韓国にも追いつかれてます。昨晩終電で帰ったときにうっかり一駅寝過ごし、ウーバーで家に戻ってくるときに乗った車の居住性がすばらしく、降りるときに思わずドライバーに「これはドイツ車?アメリカ?日本の車?」と聞いたら「いや、サウスコリアの新車だよ」。現代(ヒュンダイ)でした。日本は、1日の労働時間を8時間から7時間に減らし、週35時間の労働時間にして育児休暇を会社や自治体が奨励して子育てに優しい社会をめざすそうです。もういまの日本人は24時間働けないんですね。アジアの若者が死に物狂いで働いているときに楽をすることばかり考えていると取り返しのつかないことになりそうです。政権交代が喧しく叫ばれる今回の衆議院選挙ですが、選ばれる党が国際社会の中で渡り合っていける政党かどうかも考えたほうがいいですね。とはいえ政治の襟を正す選挙という意味で、私自身は、今回は自民党には厳しい判断になりました。海外からも清き一票を投じましょう。海外の日本人が国政に関与する方法は、いまのところ在外投票しかありませんので。それでは、みなさんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)