【編集後記】
みなさん、こんにちは。また日本人がニューヨーク市内の地下鉄で暴漢に襲われました。レイバーデーの6日午後7時ごろ、レキシントンライン4番線に乗っていたニュージャージー州ジャージーシティー在住の自営業、若杉晃太郎さん(24)は、59丁目駅到着前に車内で座っていると、襲われる前にその男性が同じ車両にいること、その男が物乞いをしていることは認識していそうですが、自分の前を通る時には、話しかけず、目も合わせることはなかったとのこと。また、他の人に物乞いをしていたけれど、お金をもらっている様子は見られなかった。隣の車両に行くと思って彼の後ろ姿を見たのが襲われる前に最後に見た光景だったという。隣に座っていた友人によると、男は次の車両に移るドアのところにカバンを置き、いきなり走ってきて、座って携帯電話を見ていた若杉さんの頭部を殴り始めたそうです。詳しくは聞き取れなかったがFワードを叫びながら5回ほど殴り続け、若杉さんが膝で男を押し返した時に、別の男性が間に入って男を止めたが、その間に入ってきた男性は、信じられないことに若杉さんが殴られた瞬間、笑って拍手をしていたという。間に入る際も笑っていたように見え、襲ってきた男性をとがめなかったそうです。若杉さんは59丁目で友人と2人で下車し、警察を呼んで被害届を出しました。犯人は15日現在まだ捕まっていません。友人が機転を利かせて写真を撮影して犯人が写っています。被害を受けた若杉さんは、殴られたことで口内出血、頭部打撲、むち打ちの症状があるという。病院で精密検査を受けるためのドネーションファンド(https://gofund.me/22f0a08c)を現在設けてフェースブックで支援を求めています。人種差別的な罵倒などをしていないので、この事件がヘイトクライムなのかどうかは分かりませんが、しかしヘイトクライムもいきなりすれ違いざまに無言で殴る、蹴るの暴行をするのが常套手段で、過去の例を見てもあまりにもいきなりなので防御しきれないのが実情です。誰かが守ってくれるのを期待は出来なさそうなので、もはや自分の身は自分で守るしかなさそうです。最近は、道路で前から歩いてくる人が、もしいきなり殴ってきても避けられるよう心の中で身構え、警戒しながらすれ違う自分がいます。地下鉄のホームでは、昔ニューヨークに来た頃やっていたように、また鉄の柱や壁を背中にして立っているようにしています。コロナだけでも気が滅入るのに、何だか厄介な世の中になってます。皆さんもどうぞお気をつけて。事件のあらましは今週号の1面と5面で詳報しています。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)