【編集後記】
みなさん、こんにちは。ニューヨーク日系人会(JAA)の第54回奨学金授与式が5月31日にハーバードクラブで行われ、今年の秋から米国の大学に進学する若者14人に総額7万8000ドルの奨学金が贈られました。当日のゲストスピーカーには日本の高校時代に学年のビリから1年間で偏差値を40上げて慶應義塾大学に現役合格し、この夏、2年間留学したコロンビア大学大学院をオールAで修了した小林さやかさんが、勉強することで得る人生の喜びについて講演しました。今週号5面で掲載しています。それによると、小林さんは、これまで500回以上の講演に招かれて体験談を語っているそうで、コロンビア大学大学院で2年間過ごして感じたことは、日本の社会が、若者にとって自信を持てない社会であることだそうです。教師も親も生徒や自分の子供を、謙遜したつもりで人前で「うちの子なんて」と他人に卑下して話したりすることがあるが、それがどれほど子供本人の心を傷つけるか大人は知るべきだと。ニューヨークは真逆で誰もが自信にみなぎっていると。「頑張ればできるという挑戦の精神を持って、達成感を味わうことこそが、本当の幸せ、ハピネスである」とも述べていました。確かにお金も自由もないのは現実問題としては辛いですが、お金と自由があっても、何もすることがないのはきっともっと辛いかもしれません。小林さんのように難関大学を見事突破した時の達成感、幸せ感は相当なものだったと思います。受験も今は昔、試験とは縁遠くなってしまった人も、身近な好きなことで何か目標を設定さえできれば、他人と比較する必要のないセルフハピネスを手に入れられるかもしれませんね。それでは、みなさんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)