編集後記6月5日号

【編集後記】 みなさん、こんにちは。マンハッタンでもマスクなしで路上を歩いている人がかなり目立つようになってきました。ただ、まだ電車や地下鉄、バスなどの公共交通機関の利用時は引き続きマスク着用が求められますが、店内飲食も含め公園や公道でのマスク義務は無くなりました。ワクチン接種が全米的に進んでいることで、遠くネバダ州のラズベガスではカジノも含めてプラスチックのパティションも外されてパンデミック以前の光景に戻っているとの報道も目にしました。それもこれもワクチンによる感染の抑制効果がここにきて出てきたからでしょう。一方、今月1日、日本の外務省は、ニューヨークを含む米国15都市からの入国者について3日間の強制隔離とその後の11日間の自己外出自粛規制を求めました。日本への帰国を中止する人や、帰国時のことを考ええて訪米を見合わせる人が出ています。なんとも厳しい規制にも聞こえますが、お隣の国、中国は、北京に入る場合は、日本の3日間よりも厳しい入国時なんと3週間の強制隔離だそうです。3週間、21日間、指定ホテルの部屋から一歩も出てはいけないそうで監獄か幽閉、軟禁状態におかれます。逆にそこまでするから感染が1が月で、本当かどうかは別として感染者が70人で収まっているのでしょうか。日本は何度も出された緊急事態宣言自体の緊張感も薄れて人流はさして変わらず「正直者がバカを見る」とばかり、ルール破りの飲食店が続々と開店し始めています。オリンピックを前に、政府のメッセージが国民に伝わっていない感じです。日本政府は昨日ワクチンサミットで世界のワクチンの公平分配の枠組みCOVAXに10億ドルを拠出して提供すると発表しましたが、そんなお金があるなら、1月8日以降滞っている日本国内の休業要請協力金を飲食店や休業協力店に支払えるよう地方自治体にさっさと支援金を支払うべきですね。オリンピックもコロナも、日本がワクチンさえ昨年中に入手できていればここまでの混乱はなかったはすです。昨年夏まで日本政府も関係省庁ものんびり構えていたことが全ての敗因です。腰を上げるのが遅過ぎました。バイデン政権がこれだけワクチンを米国で浸透させているのも、なんだかんだ叩かれたトランプ前大統領がなりふり構わずワクチン獲得を昨年進めていたおかげによるものです。日本からのネットのニュースを毎日見ながら、あとは日本の感染者数が緊急事態宣言の期限を迎える今月20日までにドラマチックに激減することをただただ祈るばかりです。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)