マリーパットは最近、ファッション工科大学(FIT=Fashion Institute of Technology)で、ある講座を受講することになった。客室乗務員として長い間、働いてきたが、数年前に退職し、自分のアート作 […]
カテゴリー: ニューヨークの魔法
意外なほめ言葉 ニューヨークの魔法
I love your coat. あなたのコート、すてきね。 I love your bag. そのバッグ、いいわね。 見知らぬ人に、服装や身につけている物をほめられることは、ニューヨークではよくある。 あ […]
窓越しの声 ニューヨークの魔法
何がそんなにおかしいのか、Tシャツにジーンズ姿の若者4人が、体をねじって笑い転げながら、目の前を通り過ぎていく。ヘアバンドからスニーカーまでピンク色にまとめあげた5歳くらいの女の子が、もう一方の手にコーヒーを持った母親 […]
双子の母のため息 ニューヨークの魔法
ある夜、いつもよりかなり遅れて、夫が家に戻ってきた。 バスがなかなか来なくて、ずいぶん待たされたよ、と言いながらも、なんだかうれしそうである。 待てども、待てども、バスは来ない。本を読むには、もう暗すぎる。ほかにす […]
敵国、日本を訪ねて ニューヨークの魔法
反日感情を抱いていた元米国軍人ね。それは私ですよ。 今からもう二十年前、日本の全国紙の日米姉妹都市についての特集で、そういう人がいると知って、調べていた。ケン・ウッドさんを探し当て、初めて電話で話したとき、彼は静かに […]
名画を守るMoMAのヒーロー ニューヨークの魔法
日本の人気特別展の比ではないものの、その日のニューヨーク近代美術館(MoMA=Museum of Modern Art)は、かなり混雑していた。この日は閉館時間がいつもより三時間遅く、午後四時から八時まで無料で入館でき […]
ニューヨークのとけた魔法
ジョン・F・ケネディ国際空港からマンハッタンまで、珍しく乗り合いのバンに乗ることにした。空港の建物を出ると、スーパーシャトルと書かれた青い車が停まっていた。そちらへ向かって、名札を付けた白人の男の人が歩いていたので、あ […]
塩胡椒入れの舞踏会 ニューヨークの魔法
It’s about love. Everybody needs love. ここにあるのは、愛。みんな、愛が必要なんだよ。 ユニオンスクエアで、塩胡椒入れを売るイディが、通りすがりの人たちに声をかける […]
忘れがたき故郷 ニューヨークの魔法
三月二十五日、ギリシャの独立を記念し、パレードが行われる。五番街は国旗の色、青と白で鮮やかだ。アイルランド系移民のセント・パトリック・デー・パレードに圧倒され、それほど目立たない存在だが、夫はよくこのパレードに行きたが […]
マリーパット、の中身ご開帳 ニューヨークの魔法
私のどこが一番好き? ってモンティに聞いたら、なんて答えたと思う? 電話の向こうで、友人のマリーパットが弾む声でそう聞いた。モンティは彼女の夫だ。 You’re not judgmental. 君は、批判がましい […]
客室乗務は楽しい ニューヨークの魔法
シカゴでミネソタ州のセントポール・ミネアポリス行きのアメリカの飛行機に乗り換えた。ミシシッピ川沿いのこのふたつの街は隣接しているので、ツインシティーズ(双子の都市)と愛称で呼ばれることが多い。 五十代ほどのアメリカ人 […]
ダコタハウスの大晦日 ニューヨークの魔法
2000年のニュー・イヤーズ・イブ(大晦日)を、私は知り合いの夫婦の「ダコタ」のアパートで過ごした。ジョン・レノンがヨーコ・オノとともに住み、その前で撃たれた、最高級アパートだ。10人ほどのパーティだった。 1884 […]












