版画8人展 THE EXCEPTIONAL PRINT

ひゃくだかずこが参加

 ニューヨークを拠点とする版画家ひゃくだかずこが、チェルシーの Noho M55 Gallery(西28丁目548番地634号) で3月7日(火)から25日(土)まで開催される版画8人展「THE EXCEPTIONAL PRINT」に参加する。写真家でもあるひゃくだは、ありふれた日常のひとコマを切り撮り、版画の技法によって現実と幻想を往き来する都市の心象風景を制作し続けている。今回はストリートシーン、木々、水面などをモチーフとした近作から11点を展示する。

 同展は前衛的版画家として知られるシルビィ・コビィーが「尋常でない素晴らしさ」をコンセプトに実験派アーティストを集めたグループ展で、8人の作家がコットン紙、スチール、プラスター、ファブリックなどに表現した多彩なプリント作品が特徴。

 入場無料。開廊時間は火〜土曜の午前11時から午後6時まで。オープニングレセプションは3月9日(木)6時から8時まで。詳細はhttps://www.55mercerstreetgallery.com/

(写真) Lower East Side, 2022, Solar Intaglio, 7.5” x 10”

神業?いえ紙技

 来米中の落語家で女流紙切り師の三遊亭絵馬さんが紙切りの実演でニューヨーカーや在米邦人、日系人を楽しませている。

 2月23日にはNY日系人会の敬老会を訪問、「神業」のような「紙技」を披露した。   

(写真提供・NY日系ライオンズクラブ)

紙切りワークショップ

NY育英学園で

 ニューヨーク育英学園全日制部門(ニュージャージー州イングルウッドクリフス、岡本徹学園長)では、2月24日(金)に幼児部と小学部の両方で、落語家で女流紙切り師の三遊亭絵馬さんによる紙切りワークショップが実施された。

 午前中に行われた幼児部年長組では、白の着物姿で艶やかな講師の登場に、子供たちは興味津々。「おはようございます。」と元気に挨拶をした後は、早速始まった絵馬さんによる紙切りのパフォーマンスに釘付けになっていた。黒い一枚の紙が絵馬さんによって切り進められ、あっという間に「うさぎ」の形になったのをみて、「すごい!」「ぼくもやりたい!!」と目を輝かせた。

 午後は体育室に小学部が1年生から6年生まで集まり、実演とプロジェクターに映し出された映像をじっくり見ながら切り紙を楽しんだ。パフォーマンスの披露では、落語家ならではの口上で音楽に乗せた面白い話を混ぜながら、完成度の高い「まりつきをしている二人」のような日本の伝統的な絵柄、子供たちのリクエストに応じて複数のキャラクターなどを次々と切り出していた。どんな絵柄をリクエストしてもあっという間に仕上げるプロフェッショナルな技に、子供たちからはため息にも似た感動の声が上がっていた。

新ホールで敬老会!

NY日系人会

 NY日系人会は2月23日ひな祭り敬老会を開催し、60人が参加した。5階に引っ越してから8か月ぶりの自前ホールでの敬老会とあって、参加者はアットホームな雰囲気の中でBentOnのお弁当や三遊亭絵馬の紙切り、イワキ・バンドの演奏を楽しんだ。当日は会場に来られない在宅のメンバー50人にもボランテイアがお弁当を届けた。

石榑雅代リサイタル

アメリカでのプロ生活30周年

4月6日にカーネーギーホールで

 アメリカでのプロ生活30周年を記念した石榑雅代の琴・三味線リサイタルが4月6日(木)午後7時30分から、カーネーギーホール・ワイルリサイタルホール(西57丁目154番地)にて開催される。出演は石榑のほか、ザック・ジンガー(尺八)、ノーザン・コチ(ピアノ)、ツボイノリコ(琴)、ミヤビ琴&三味線アンサンブル。沢井忠夫作曲の日本を代表沢井忠夫作曲「桜/荒城の月」、沖縄の音階を使った「銀河」を琴と三味線で、現代曲の最高傑作琴ソロ「鳥のように」。ザック・ジンガー作曲の「(題未定)」は、箏、ピアノ、尺八のための作品で、各楽器が部分的に即興で演奏するジャズの要素を取り入れた。また、沢井比河流作曲・6人の箏奏者による力強いアンサンブル「吟遊歌」、箏とピアノ曲・松本秀明作曲「千鶴/風の行方」などを披露する。入場料は40ドル・50ドル。チケット・詳細はウェブサイトhttps://www.carnegiehall.org/を参照。

日本のジェンダー問題、伊藤和子弁護士が講演

3月17日にJAAでセミナー

NY日系人会ビジネスウーマンの会

 ニューヨーク日系人会ビジネスウーマンの会(JWB)主催、NY日系人会支援セミナー「疑問視される日本の#MeTooその後 ジェンダー問題の現状は?」が3月17日(金)午後6時30分から、NY日系人会ホール(西45丁目49番地5階)にて開催される。講演者は伊藤和子弁護士(ヒューマンライツ・ナウ副理事長、ミモザの森法律事務所)、モデレーターはジャーナリストの津山恵子さん。

 男女間のジェンダーギャップ指数が世界146か国中116位の日本。2017年に世界的に盛り上がった#MeToo 運動以来、日本でも少しずつ改善の動きはみえている。しかし、政治家や企業幹部の問題発言や広告などにおける不適切な表現など、問題は次から次へとわき起こる。そのフロントラインで弱者の権利のために戦い続けている伊藤弁護士がニューヨーク訪問中、吉野家幹部の女性蔑視発言や社会で根強いミソジニーなど具体例を取り上げて、日本のジェンダー問題の現状を語る。定員50人。

 参加費は20ドル。チケットはhttps://JWB-317.eventbrite.comから。問い合わせはEメールevent@jwb-ny.orgまで。

編集後記


【編集後記】

 みなさん、こんにちは。ニューヨーク在住で宮城県出身の映像ディレクター、堀江貴さん(51)が監督した映画「最後の乗客」が海外の映画祭で続々と受賞やファイナリストにノミネートされています。東日本大震災から10年目の2021年3月の公開を目指して制作を進めてきた同作品は、パンデミックで公開まで2年遅れましたがドキュメンタリーではなく、親子の関係が震災で変わってしまったドラマ。同作品は、サンディエゴ芸術映画祭で「最優秀インデペンデント映画賞」をこのほど受賞、またカンヌ世界映画祭の最優秀インディペンデント映画(低予算部門)ファイナリスト、スウェーデンの映画祭ボーデン・インターナショナル映画祭(BIFF)の初長編映画ノミネート、モントリオール・インデペンデント映画祭の最優秀フィクション映画など数々の映画祭で受賞やノミネートの発表が続いています。当初15分の短編作品で脚本を書き、その予定で撮影を行ったが、編集段階で15分に収まり切らずに55分に。映画の最後に想像もつかない大どんでん返しもあって、ある意味、ニューヨークにいたからこそできた作品と言ってもいいかもしれません。まもなく12年目の3・11がやってきます。映画の完成は2年遅れましたが、今年はこの作品が世界各地で上映されそうです。これからさらにこの作品に対する評価が高まって、次々と賞を獲得することを期待してしまいます。今週号の1面と5面で記事が出ています。それでは皆さんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2023年2月25日号)

(1)「最後の乗客」 海外映画祭で受賞、ノミネート相次ぐ 

(2)高野菜々NYライブ 広島の平和も堂々と熱唱

(3)NEW JAPAN公演 カーネギーホールで

(4)バンクシー展 NYで開催中

(5)JFK国際空港で停電 100便以上が欠航

(6)生き生きEATS ホテルの味をご家庭で

(7)長崎和牛の美味しさNYで紹介

(8)国際女性デー討論会 日本クラブで3月9日

(9)黒澤有美トリオ 初アルバム記念公演へ

(10)生き残りへの挑戦 シネマ試写室

「最後の乗客」海外映画祭で受賞、ノミネート続く

東日本大震災で父娘の絆描く

NYの堀江さんが監督

 ニューヨーク在住で宮城県出身の映像ディレクター、堀江貴氏(51)が監督した映画「最後の乗客」(本紙2月18日号既報)が海外の映画祭で続々と受賞やファイナリストにノミネートされ始め、話題となっている。同映画の完成記念資金集めのイベント(主催・キャッチ・アス・パフォーミング・アーツ 、後援・NY宮城県人会、おむすび権米衛)が18日、マンハッタンのスカンジナビアハウスで開催され、150人余りの人が詰めかけた。(写真上の右:NYの資金集めイベントで来場者と話す堀江監督(右))

 東日本大震災から10年目の2021年3月の公開を目指して制作を進めてきた同作品は、ドキュメンタリーではなく、親子の関係が震災で変わってしまったドラマ。

 同作品は、サンディエゴ芸術映画祭で「最優秀インデペンデント映画賞」をこのほど受賞、またカンヌ世界映画祭の最優秀インディペンデント映画(低予算部門)ファイナリスト、スウェーデンの映画祭ボーデン・インターナショナル映画祭(BIFF)の初長編映画ノミネート、モントリオール・インデペンデント映画祭の最優秀フィクション映画など数々の映画祭で受賞やノミネートの発表が続いている。 

 上映後、NY宮城県人会の大清水良裕会長は「パンデミックでロケができない、日本に行けないという難産の末についにここまで作品を作り上げた堀江さんに敬意を表したい」と舞台から挨拶。レセプション会場では「胸が熱くなって今でも涙が出てくる。みんなの想いが詰まった作品で皆さんに見て欲しい映画」(FCIニュースキャスターの久下香織子さん)、「最後の展開が感動的で胸が詰まる思いだ。こういう映画を作らないと震災を受けて心の傷を受けた人の気持ちは描けない。勇気がいることだ。素晴らしい映画をこの世に残してくれた」(殺陣波涛流代表の香純恭さん)、「自主制作映画というレベルを超えた映画に共感し拍手と涙が止まらない」(ジャーナリストの黒部エリさん)、「意外性があって新鮮だった。Toyaさんの音楽が良かった」(9・11風の環メモリアルコンサート音楽監督のマイク白田さん)、「何度も泣いた。震災を見る視点が違い、今までの自分が恥ずかしく思えた」(北海道ゆかりの会代表幹事の竹田勝男さん)などの感想が聞かれた。花束を受け大勢の観客に囲まれた堀江さんは「大勢の人に観てもらえるこの日を待っていたので、自分の方が感動してしまった」と話していた。まもなく12年目の3・11がやってくる。完成は2年遅れたが、今年は作品が世界各地で見られそうだ。 

大どんでん返し、観客の意表突く

 東日本大震災から10年目の2021年3月の公開を目指して制作を進めてきた映画「最後の乗客」は、ドキュメンタリーではなく、親子の関係が震災で変わってしまったドラマ。ストーリーは東日本大震災から10年。とある東北の小さな駅のロータリー。タクシードライバーの遠藤は受験で東京へ行ったきり音信不通の娘みずきの帰りを待っている。遠藤は娘と喧嘩別れしたきり一度も会っていないのだ。そんなある日、幽霊がでると噂の沿岸道路で一人の謎の女性客を乗せる。女は「浜町まで」と告げる。そして、その途中、同じく「浜町」へ行きたいという親子も同乗し、4人は浜町を目指す。ストーリーは、観客が最後の数分で意表を突く大どんでん返しを受けることになる。

 堀江氏は当初、ショート作品の15分を制作する予定だったが、撮影した映像を編集する段階でどうしても15分では収まらないことが分かり55分の作品として仕上がった。

 出演は、娘役に岩田華怜。宮城県出身の俳優。元AKB48、みやぎ絆大使が台本を読んで快く出演を快諾してくれた。父親役は神奈川県出身の俳優、冨家規政。83年NHK連続テレビ小説「おしん」でデビュー。以来、テレビドラマを中心に映画、舞台、CMなどで活躍するベテランだ。

 撮影は宮城県出身の佐々木靖之。昨年「ドライブ・マイ・カー」でアカデミー賞を受賞した濱口竜介監督の震災の記録映像をアーカイブするドキュメンタリー作品「東北記録映画三部作」、「寝ても覚めても」を撮影した実力派だ。音楽は、スタンドバイミーのライブコンサートをBE KINGと長く続け、被災地にも訪れているToyaが作曲した。

 堀江氏が子供の頃に母親が作ってくれた、卵焼きが具になっているおにぎりが作品の中でも登場し、出演者の演技の中でもきめ細かく表現されている。18日夕、ニューヨークのスカンジナビアハウスで作品お披露目イベントが開催され、150人近くの来場者があった。当日は、観客数分の卵おにぎりがレセプション会場に用意され、来場者に振る舞われた。NYの宮城県人会や東北、北海道出身者でつくる「ほくほく会」のメンバーや一般市民らが当日のイベントに参加した。当日の寄付の一部は参加者の了解を得てトルコ大地震の被災者に送られる。

高野菜々NYライブ

広島の平和も堂々と熱唱

 1年間のニューヨークでの文化庁新進芸術家海外研修をしてきた俳優でプロデューサーの高野菜々が、帰国前の総仕上げとなるライブコンサートを17日、ニューヨークのヘルズキッチンにあるライブハウス「ドント・テル・ママ」で行った。

 ステージで、14歳の時にミュージカル「キャッツ」を観て、あまりの衝撃に全身が震えたのを覚えていて「こっち(客席)じゃなくて、あっち(舞台上)に行くんだ」とその瞬間ミュージカル俳優になることを決意したエピソードなどを披露しながら、宝塚歌劇団入団の希望は、かなわなかったが広島音楽高校を卒業後に東京を拠点に全国で活動してオリジナルミュージカルを創作する音楽座ミュージカルの俳優兼プロデューサーとして自分の夢を叶えてきたことなどを紹介した。 

 ライブの第1部は、ミュージカルCATSの主題歌や虹色のシャボン玉を美しい歌声で会場を魅了した。実は、公演前に高野はある選曲で悩んでいた。自分は広島生まれの歌手・エンターテイナーとしての自負から素直に「日本のオリジナル作品を世界に発信することだけでなく故郷広島で育ち感じた平和の尊さをミュージカル作品を通して発信すること」と心の中で常日頃思っていることを正直にストレートに話したい。しかしその思いが、広島の原爆「アトミック・ボム」をエンターテインメントの舞台で出すことが、果たして当地で受け入れられるのか、アメリカの世論の中に根強い「戦争終結のための正当な手段」という考え方を支持する人を刺激するのではないかと。

 しかし高野は静かに「過去は変えられないが、未来は変えられる」と前置きして、原爆で犠牲になった人への想いを綴った「1本のえんぴつ」を心を込めてそして堂々と歌った。会場から大きな拍手を受けた。

 第2部は、札幌出身の若手アルトサックス奏者として米国で活躍している寺久保エレナがゲスト出演し、ジャズのナンバーなどを披露した。高野はこの春に帰国し、9月にはミュージカル『生きる』(企画制作・ホリプロ)にヒロイン役での出演が決まっている。(三)

新しい日本文化、カーネギーホール公演

殺陣と大正着物ドレス

 音楽やパフォーマンスなど、日本の文化を通じて、日米文化交流、世界平和と文化の向上への貢献を目指すチャリティーイベント「ニュー・ジャパン」が2月20日午後、カーネギーホールのワイルリサイタルホールで開催された。(写真:フィナーレでステージに揃い、観客の拍手に応える出演者(写真・三浦良一))

 ピアノ演奏、殺陣のパフォーマンス、踊り、華麗な大正着物ドレスファッションショーが披露された。出演は、佐々木浩平、是藤華恵、石井寛子、菅原一真、横山知佳、塚原裕二(舞流・演出)、渡瀬剣士郎、ATz、羅希阿丸、蒼井悠、魁多聞、KiN、YaM@you5組11人が舞台を披露し、満場の拍手を受けた。特に3年前の三原綱木のカーネギー出演以来3年ぶりに来米し、再びカーネギーの舞台でピアノ演奏した佐々木浩平に大歓声が沸いた。同イベントのプロデューサーの谷脇有香もステージで挨拶した。

公演後、観客のニューヨーカーと歓談する出演者たち

 特別ゲストとして出演予定だったアニソン歌手で声優の松本梨香さんが日本で新型コロナウイルスの濃厚接触者となり急遽渡航をキャンセルしたが、松本さんが音声メッセージで事情を伝え、再度の来米を誓って1曲会場で『ポケットモンスター』の主題歌が流されると子供たちに笑顔が戻った。司会を務めたNY在住のシンガータレントのコウヘイも「上を向いて歩こう」に続いてドラゴンボールZ」 のCHA-LA HEAD-CHA-LAを熱唱し、観客席と一体になり会場を大いに盛り上げた。

Banksy in New York バンクシー展開催中

神出鬼没のストリートアーティスト

世界的に有名な作品を含む80作品を展示

 英国を拠点に活動する神出鬼没のストリートアーティスト、バンクシーの80を超える作品を集めた展覧会「バンクシー・イン・ニューヨーク:ディフェイスド」が2月16日からトライベッカにあるビル(ブロードウエー378番地、ホワイト通り)で開催されている。

 バンクシーは2013年10月1日から31日までニューヨークに滞在し、街のどこかに毎日ひとつストリートアートを描くというパフォーマンス「Better Out Than In」を行なった。この時に描かれた絵の解説ビデオおよび場所を示した地図が展示され、いわば追体験する展覧会となっている。展示にはステンシル技法で書かれた壁画シリーズの「Girl with Balloon」(赤い風船に手を伸ばす少女)や、石や火炎瓶ではなく花を投げる姿を描いた「Love is in the Air( Flower Thrower)」(愛は空中に) 、ミッキーマウスが蛇に飲み込まれたような奇抜な彫刻作品「 Mickey Snake」など世界的に有名な作品も含まれている。

 主催のMetaMorfosiNYはバンクシーのストリートアートの精神を受け継ぎ「無許可の展覧会」と銘打っているが、展示作品はバンクシーの公式オフィスにより間違いがないか確認がなされているという。入場料は20ドル50セント、会期は5月14日まで。詳細・チケットはウェブサイトbanksyartexhibit.com

JFK国際空港で停電、ターミナル1で3日後に復旧

100便以上が欠航

17社の国際便に影響

 ジョン・F・ケネディ空港で17日、停電が発生し、予定されていた便が相次いで欠航となった。停電したのは国際線の第1ターミナルで、早朝に小さな火災が発生したという。

 第1ターミナルは日本航空、ルフトハンザ、エールフランス、大韓航空、中華航空、中国国際航空など17の航空会社が利用しており100便以上の出発便が欠航ないし遅延した。エレベーターやエスカレーターも止まったが、各航空会社は非常用電源で乗客のチェックインを行い、エアトレインやバスでターミナル4に移動してもらい出発したり、バスでニューアーク空港に移送するなどした。

 到着便の一部はニューアーク空港とボストン空港に着陸した。ニューヨークに向かっていたニュージーランド航空機は出発地の豪州オークランドに戻った。日本航空は成田空港発の17日の出発便と18日の到着便を欠航させた。羽田発着便は別のターミナルを利用して運航した。

 ケネディ空港を管理・運営するニューヨーク・ニュージャージー港湾局(PANYNJ)は、電気パネルの故障によって火災が引き起こされたと発表した。すぐに鎮火したが全体の電力に影響を与えたと述べた。火災や停電によるけが人は報告されていない。修理は17日に終え18日に一部の運航が再開されたが、平常運航に戻ったのは19日となった。

 成田空港発の日航機で17日ニューヨークへ向かう予定だった乗客は、出発当日の欠航となったためすでに空港まで来ていたことから、成田・羽田間のリムジンバスで羽田空港へ移動し、羽田発の同日便に搭乗することができた。

 羽田便でケネディ国際空港ターミナル8に到着した乗客は「成田では慌てたが、空港職員の対応、機内でのサービスがとても良く、快適な空の旅ができた」と話した。

(写真)長蛇の列ができたターミナル1(NBCTV画面から)