ネット投票は海外有権者に不可欠

 河野太郎デジタル担当大臣は2月15日「デジタル行財政改革課題発掘対話」を開催して在外インターネット投票導入に向けて有識者から意見を聞きました。エストニア政府代表、つくば市五十嵐立青市長、イタリア在住で在外ネット投票導入の署名活動を行った田上明日香さんなどが経験を述べました。

 エストニアは2021年にネット投票と以下のような制度を導入しました。(1)月曜日から木曜日までは全国全ての期日前投票所で投票が可能。金曜日から日曜日までは選挙区内の全ての投票所で投票が可能。 

(2) 複数回の投票を可能にして、第三者から脅されて不本意な投票をさせられるネット投票のリスクを回避。ネット投票による効果があったのは、国内在住者ではなく外国在住者の投票率向上でした。

 日本でも、投票日に投票できない人への代替制度として期日前投票、不在者投票、郵便投票制度があります。しかし、これらでカバーできないのが、海外在住者です。                         

 2022年1月に田上明日香さん達の在外ネット投票導入の署名簿をオンライン署名活動で支援したchange.org japanから受け取った林芳正外務大臣は、この導入で在外日本人の投票を1桁増やそうと応えました。

 河野大臣は地方自治体の課題の解決にもつながると語りました。そのつくば市五十嵐立青市長は「つくばサイエンスシティ構想」の下、外国人創業活動支援、外国人向け多言語アプリなどと並ぶインターネット投票導入に向けての技術検証を報告しました。

 「ネット投票」には、セキュリティや個人情報保護などの課題を克服した公職選挙法の改正が必要で、河野大臣は「議員立法で実現するための機運の醸成」への意欲を示しました。

 

補欠選挙での在外投票率は5%未満                   

 しかし、在外ネット投票は国内ネット投票と全く異なる点があります。国内では、期日前投票、不在者投票、郵便投票で投票できますが、海外ではネット投票でしか投票ができない実態があるのです。特に2023年10月の参議院徳島県及び高知県選挙区補欠選挙では、在外有権者投票率4・41%、42人。同じく衆議院長崎県4区補欠選挙では在外有権者投票率1・61%、4人しか投票できなかったのです! 通常選挙と異なり、在外公館で投票できる日数が短いことが主因です。来る4月28日に行われる最低3つの衆議院の補欠選挙の投票率に注目下さい!

 憲法で保障された投票の権利を守ることが急務です。

 ふじた・ゆきひさ=慶大卒。世界的な道徳平和活動MRAや難民を助ける会で活動した初の国際NGO出身政治家。衆議院・参議院議員各二期。財務副大臣、民主党国際局長、民進党ネクスト外務大臣、横浜国立大講師等歴任。アメリカ元捕虜(POW)の訪日事業を主導。現在国際IC(旧MRA)日本協会会長。岐阜女子大特別客員教授。

石川県酒造組合に寄付届く

TICレストラングループの寄付金、高木さん手渡す

 ニューヨークのTICレストラングループ(八木秀峰ボン社長)は2月6日、石川県酒造組合に能登半島地震被災蔵元支援のための寄付金1万7762ドル24セントを寄贈したが(本紙2月 10日号既報)、寄付を持って帰国した石川県金沢の割烹料亭銭屋二代目高木慎一郎氏が2月21日、石川県酒造組合連合会の裏谷重寿専務理事を訪ね、寄付を手渡した。当日は、県内の酒蔵の被害状況について報告を受け、酒を製造するには少なくとも1年かかるとの見通しを知らされたという。

 八木社長は1月8日に収益の一部から災害救援基金を設立するためグループ全体のキャンペーンを立ち上げた。石川県内にある32蔵元のうち11蔵元が壊滅的な被害を受けているという。同寄付は石川県酒造組合を通じて、松波酒造、桜田酒造、鶴野酒造、日吉酒造、宗玄酒造、数馬酒造、清水酒造、白藤酒造、中島酒造、中納酒造ほか被災した蔵元に送られた。高木さんはNYの五絆ソサエティー(川野作織代表、コーリン社長)の招きで石川県のシェフをニューヨークで研修させるために引率同行していた。TICの八木社長が五絆ソサエティーの理事を務めていることから寄付金を託した。

(写真)石川県酒造組合連合会の裏谷専務理事にTICからの寄付金を手渡す銭屋二台目の高木さん(左)

なぎなた剣士NYに集合

故山内記念大会を開催

日本から角範士、廣瀬教士来米指導

 全米のなぎなた愛好家が集う大会、山内メモリアルなぎなた大会が2月24日と25日、ニューヨークのマンハッタン西91丁目のトリニティースクール体育館で開催され、ニューヨーク、ニュージャージー、コネチカットのトライステートをはじめ、カリフォルニア、シカゴ、ボストンから全米のなぎなたを学ぶ米国人60人が参加した。

(写真上)生徒たちに指導する角範士(2月24日、マンハッタンで、写真・三浦良一)

 主催したのはコロンビア大学なぎなたクラブコーチでニューヨークなぎなた連盟会長のケイティー・ロッシェさん。当日は日本からなぎなた範士の角薫氏と廣瀬幸子教士が来米し、初日はセミナーを開催、2日目はトーナメントと段位昇格試験が行われた。同大会は、2012年に急逝した在米なぎなた道場「日武館なぎなた道場」創設者のブロウ山内咲智子さんの米国におけるなぎなた普及の功績を称えて開催されたもので今回が7回目。ニューヨークでの指導が3度目という角範士は「年齢に関係なく何歳からでも始めることができる武道で、精神面と体を鍛えるという両面で海外でも広く受け入れられているが、米国では特に若者が日本文化の一つとして捉え、魅力に感じて参加していただいている状況を見てとても嬉しく思う」と話していた。前日にはニューヨークの剣禅道場で指導した。

日本クラブとNY日本商工会議所、東京にOGOB会発足

三菱クラブに92人参加

まず今回は第0会で、来年の正式開催準備

 日本クラブとニューヨーク日本商工会議所(JCCI NY)は、日本へ帰国した元会員との交流の機会として、日本クラブ創立120周年を前に3人の大使を含む5人の賛同者代表を中心に東京で「ニューヨーク日本商工会議所 &日本クラブOB/OG会」を発足した。日本クラブとJCCI NYの元会員同士の親睦と情報交換を図り、現会員とのネットワークの構築等に繋げ、会員相互のさまざまな交流機会を創り出していくことを目的としている。

(写真上)中央:JCCI NY/日本クラブ前田事務所長。第0回OG/OB会の様子。夫婦で参加する人も多数いた会場で。

左から:元北米三菱商事会社社長兼CEO・高岡夫妻と石兼大使夫妻

 賛同者代表は、草賀純男(元在NY総領事大使)、高岡英則(元北米三菱商事会社社長兼CEO)、高橋礼一郎(元在NY総領事大使)、廣木重之(元在NY総領事大使)、綿引宏行(元東京海上アメリカ社長兼CEO)。会の発足にあたり、まずはOB/OGの連絡先などの情報収集を始めた。そして、どのくらいの人が

OB/OG会に興味を持つか、会に参加するか、などの状況把握も兼ねて、「第0回のOB/OG会」と名付け、2月8日に東京の三菱商事ビル21階、三菱クラブにて開催した。連絡先が確認できた約170人に第第0回の案内を送り、92人が出席した。

 第0回OB/OG会では、賛同者を代表し、草賀大使と廣木大使がそれぞれ開会と閉会の挨拶をした。また昨年のJCCI NY第39回アニュアル・ガラのショートビデオを投影し、ニューヨーク時代にアニュアル・ガラに参加した人も多く、懐かしく見ていた。メインの懇談の時間では、NYという共通点を持つもの同士がカジュアルな形式で再会し、旧交を温めたり、また東京でも交流が再開できたなど、多くの参加者から好意的な感想が聞かれた。

 閉会の際には、ニューヨーク商工会議所・日本クラブ、現理事の村瀬悟氏の妻・村瀬裕子さんが、1月25日

脳腫瘍のため逝去したことをアナウンスし、村瀬夫妻が用意した、心のこもったニューヨーク土産が出席者全員に渡された。

 当初、第1回は今年の夏に開催予定だったが、より多くのOB/OGに参加してもらうため、1年後の2025年2月6日に三菱クラブで第1回を開催する予定。OB/OG会に関する問い合わせは日本クラブ事務局Eメールinfo@nipponclub.orgまで。

『Shōgun 将軍』

ジャパン・ソサエティーでプレビュー上映会

 真田広之が主演・プロデューサーを務め、ハリウッドの制作陣が戦国時代の日本を描いたドラマシリーズ『Shōgun 将軍』プレビュー上映会がニューヨークのジャパン・ソサエティー(JS)で開催され、主演兼プロデューサーの真田広之さんをはじめ、キャストのアンナ・サワイさん、ショーランナー兼エクゼクティブプロデューサーのジャスティン・マークスさん、エクゼクティブプロデューサーのレイチェル・コンドウさん、プロデューサーの宮川絵里子さんらが登壇した。

 上映前の舞台挨拶で真田さんは、「今日こうして皆様にお披露目できることを嬉しく思います。東西のキャスト・クルーが力を合わせて作り上げましたこの作品を見て頂き、何か私たちのこだわり、そして思いを感じ取って頂ければ嬉しく思います」と、作品にかける熱い思いを語った。

 本作は、ジェームス・クラベルのベストセラー小説を原作に戦国時代の終焉にある1600年の日本を舞台とした作品。徳川家康や関ヶ原の戦いなど歴史上の人物や出来事にインスパイアされた激動の時代を舞台に、窮地に迫られた戦国最強の武将・吉井虎永(真田広之)、日本に漂着し虎永の家臣になったジョン・ブラックソーン/按針(コズモ・ジャーヴィス)、“謀反人の娘”の宿命を背負うキリシタン・戸田鞠子(アンナ・サワイ)らが将軍の座を懸けた陰謀と策略が渦巻く乱世を生き抜く様子を描いた戦国スペクタクル・ドラマシリーズ。

 会場となったジャパン・ソサエティーでは、主人公三人の等身大ポスターのロビー展示、撮影で実際に使用された小道具も展示され、豪華絢爛な雰囲気が溢れた。FXプロダクション制作による『Shōgun 将軍』(全10話)は、2月27日からhuluでストリーミング配信。初回は2話、その後は毎週1話ずつ配信される。日本ではディズニープラスで独占配信される。

(写真)主演兼プロデューサーの真田広之さん Photo© Ayumi Sakamoto

ジャニーズの性加害問題を許すな

日本の性的搾取の実態を語る

NYで3月13日に講演会
NY日系人会女性実業家の会&ヒューマンライツ・ナウ共催

 日系人会ビジネスウーマンの会は、ヒューマンライツ・ナウとの共催で3月13日(水)午後6時30分から、日系人会ホール(西45丁目49番地5階)にて「ジャニーズの性加害問題を許すな 日本の性的搾取の実態は」と題した講演会を開催する。

 日本では故ジャニー喜多川によるタレントへの性的虐待問題や、松本人志による女性搾取の問題と、エンターテインメント業界の暗部が暴かれた。しかしこれは業界だけの問題ではなく、ホストクラブで搾取され売春を強いられる女性や子どもなど、一般市民への性的搾取も表面化している。性規定に関する刑法改正は実現したものの、ほかの法整備はまだ途上にあるこの深刻な現状を、伊藤和子弁護士(ヒューマンライツ・ナウ副理事長、ミモザの森法律事務所)と、刑事法専門の後藤弘子(千葉大大学大学院教授)がリポートする。モデレーターはジャーナリストの津山恵子氏、講演の最後に2024年大統領選挙の短い解説もある。

 参加費20ドル(講演後に軽食を用意。収入は経費を引いたのち全額が日系人会に寄付される)。定員は先着50人。問い合わせはEメールevent@jwb-ny.org (JAAビジネスウーマンの会)まで。申し込みはhttps://JWB-313.eventbrite.com から。

編集後記

 編集後記

みなさん、こんにちは。ニューヨーク市の不動産賃貸物件が少なくなっていて、住宅難民が出そうなほど深刻な状況になっているようです。市がこのほど発表した住宅・空室調査で、利用可能な賃貸物件の割合(空室率)が2023年に1・4%にまで減少しました。1968年以来最低の空室率で住宅不足が鮮明となりました。今週号の1面と6面で掲載しています。コロナ禍の最中、多くの人が引越し、空室率が上昇したことで家賃が急落しましたが、人々が都市に戻るにつれ急騰。昨年12月のマンハッタンの新規賃貸物件の月額賃料の中央値は4050ドルにまで上昇しています。コロナ禍前の2017年の空室率は3・63パーセントで、市は過去2年間で約6万戸の住宅を追加したにもかかわらず、23年の空室率は1・4%と50年来の最低水準となりました。特に低所得者層を直撃しており、月額賃料が1650ドル(市全体の中央値)未満のアパートの空室率は1%未満、最も安価な住宅(月1100ドル以下のアパート)の空室率に至ってはわずか0・4%。年収約7万ドルの平均的な世帯であっても収入の半分以上を家賃に費やしており、月2400ドル(約36万円)以下で借りられるアパートは4%未満と2021年の13%から大幅に減少しています。そういえば、私のアパートも来月から200ドル値上げになりました。マンハッタンの友人はいきなり家賃を1000ドル近く値上げされ路頭に迷っています。 アダムス・ニューヨーク市長も「住まいの需要が住宅建設能力をはるかに上回っている」と述べ、対策の必要性を訴えていますが短期間には解決できそうもありません。今いるところを出て新しいところを探すにしても、今住んでいるところと同じ広さで似たような値段のアパートはないと思った方が良さそうです。家賃の値上げ分を稼ぐしかないですね。それでは、みなさんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2024年2月24日号)

(1)NY市の住宅不足鮮明 空室率が50年来で最低に 

(2)テレビジャパン放送を終了 動画配信サービスに切り替え

(3)楽しい!美味しい!酒もうまい! ジャパンFes 大盛況

(4)被災地に2万ドル届ける NY日系ライオンズクラブの伊藤リキさん 

(5)さようなら、ディビッド  視座点描 

(6)OLD POLAND BAKERY  Brooklynのヤマモトさん

(7)高級和食店の味を自宅で再現 生き生きEATS

(8)羊にお頭 ニューヨークの魔法

(9)猫も空飛ぶスパイ大作戦  ARGYLLE

(10) 弾ける足音世界に響かせるまで タップダンサー 中川恵美子さん

NY市の住宅不足鮮明

空室率が50年来最低に

 8日発表されたニューヨーク市住宅・空室調査で、利用可能な賃貸物件の割合(空室率)が2023年に1・4%にまで減少したことが分かった。1968年以来最低の空室率で住宅不足が鮮明となった。 

 コロナ禍の最中、多くの人が引越し、空室率が上昇したことで家賃が急落したが、人々が都市に戻るにつれ急騰。昨年12月のマンハッタンの新規賃貸物件の月額賃料の中央値は4050ドルにまで上昇した。コロナ禍前の2017年の空室率は3・63パーセントで、市は過去2年間で約6万戸の住宅を追加したにもかかわらず、23年の空室率は1・4%と50年来の最低水準となった。

 特に低所得者層を直撃しており、月額賃料が1650ドル(市全体の中央値)未満のアパートの空室率は1%未満、最も安価な住宅(月1100ドル以下のアパート)の空室率に至ってはわずか0・4%しかない。年収約7万ドルの平均的な世帯であっても収入の半分以上を家賃に費やしており、月2400ドル(約36万円)以上で借りられるアパートは4%未満と2021年の13%から大幅に減少した。

 住宅費高騰で労働者が都市から追い出されて経済を脅かしている一方、移民流入でホームレス保護施設は逼迫している。「健全な」空室率は5〜8%程度であると考えられており、市当局は5%を切ると「住宅非常事態」とみなしている。

住宅危機は悪化の一途
対策は遅々として進まず

 今回の調査はコロナ禍からの経済回復期に住宅危機が悪化の一途であることを示した。新規建設を抑制する政策や、潜在的な住宅購入者を賃貸住宅に押しやった金利急上昇が空室率の急低下を助長したと見られる。

 住宅の専門家によれば市は数十万戸の住宅を建設する必要があると推定しているが、市も州もこの住宅危機を打開するような施策は打ち出せていない状態だ。昨年、ホウクル州知事が郊外開発促進の推進などを州議会に提案したが、可決できなかった。今年は新築建設に対する税制上の優遇措置やテナント保護を巡り、不動産業界、労働組合、テナント擁護団体の間で議論が行き詰まっている。

 ホウクル州知事は今回の調査結果を受けて、「この危機を抜け出す方法を自分たちで構築するしかない」と声明を出した。

 アダムス・ニューヨーク市長も「住まいの需要が住宅建設能力をはるかに上回っている」と述べ、対策の必要性を訴えた。市長は市のゾーニング規定の全面見直しを行うことで10万戸ほどの住宅が建設可能としている。これは市議会で今秋にも承認される可能性がある。しかし、住宅専門家らによれば、この程度ではニューヨークの住宅難解決にはほど遠いという。  

テレビジャパン放送を終了

動画配信サービスに切り替え

 NHKコスモメディア・アメリカ(本社・ニューヨーク、皆木弘康社長)は20日、北米唯一の24時間日本語チャンネル「テレビジャパン」の放送を3月31日で終了すると発表した。1991年に開始した在米日本語放送33年の歴史に幕を閉じる。これに代わり3月20日から生まれ変わる新しい動画配信サービス「Jme(ジェイミー)」をスタートさせる。最新のNHKニュースなどがライブで視聴できるチャンネルに加え、民放番組も揃えたビデオオンデマンドサービスも楽しめる。

 従来は、地元ケーブルテレビ局や衛生放送会社などと契約して、オプションの日本語放送としてテレビジャパンの番組を購入していたが、今後は、視聴者がダイレクトに日本語番組配信元であるNHKコスモメディアと直接契約する。視聴方法は、インターネット環境のもとでの使用となる。月額視聴料金は25ドル。1アカウントで同時に2人まで視聴が可能。詳細はhttps://www.jme.tv参照。

  皆木社長の話「昨今のお客さまの視聴習慣の変化に伴い、ケーブルテレビや衛星放送を解約する人が北米で急増する一方、日本語番組をインターネット経由で手軽に見たいというご意見が相当数、寄せられています。このため弊社では、テレビジャパンを、インターネット経由で配信する新たなサービスへ移行することを決めました。長年にわたりテレビジャパンをご愛顧いただいた多くの皆さまに心より御礼申し上げます。新サービスJmeにご期待ください」

楽しい!美味しい!酒もうまい!

ジャパンFes大盛況

若者1000人インドア大会に

 世界最大級の日本食ストリートフェスティバル「ジャパンフェス」は、年間で33回を開催する2024年の第一弾イベントとして、インドアイベント「JAPAN Fes SYNC vol.1」を17日にウエストサイド42丁目のイベント会場で開催、昼と夜の部合わせ1000人が来場する熱気に包まれた。

 当日はフードフェスとしての実績のある同フェスが、食×酒の組み合わせで双方の魅力を引き立てる「ペアリング」を実施。若いフードファンたちに、ペアリングの魅力を伝えることで、日本食文化・日本のお酒文化の双方に相乗効果をもたらすことが狙い。

 今回は、ジェトロとの協業により、豊かな旨みと甘みをもち、生食が可能な日本産ホタテの魅力を伝える料理として、来場者全員にホタテ寿司を無料提供した。BentOnの担当者が煮切り醤油をハケで塗ってサービスして大人気だった。また石川県から直輸入した伝統工芸品の魅力を伝える展示販売ブースも設置された。

 主催者代表のドラゴン山本さんは「海外日本人コミュニティの団結、すなわちTEAM JAPANの形成をミッションに掲げ、イベントの日はもちろん、365日を通じて日本食ファンと日本のレストランを結ぶコミュニティづくりにこれからも全力を注いでいきたい」と話している。

 獺祭ブルーは鹿児島和牛の串焼きと鰻丼、オリオンビールは大戸屋の花寿司と日本産ホタテ寿司、黒霧島は鰻と和牛、赤霧島は唐揚げ、日本産ホタテ寿司、スフレパンケーキ、澪スパークリング酒にはスフレパンケーキと花寿司のペアリングだった。