ブルックリンに実験アート財団

現代芸術振興財団が支援
第一弾に高橋銑氏を米に

 ブルックリンのブッシュイックに建設中の建物を拠点に、展示スペース兼スタジオを通しての文化交流事業や新しいアートと団体の在り方を研究する機関としての非営利団体、ブルックリン実験アート財団(BEAF)が3月1日から活動を開始した。

 同財団にはタイの新しい美術館の初代館長となる事が発表されている元ジャパン・ソサエティー美術監督の手塚美和子氏が、BEAFの創設理事としてアジアからBEAFを支援するほか、ハーバード大学でAIガバナンスとアートに関する研究を行ったアンドレ・ウール博士が、財団のアドバイザーとして技術を活用したガバナンスの取り組みを主導する。 

 そんなBEAF第一弾目のプログラムが、日本の現代芸術振興財団(CAF)からの助成を受けてのレジデンシープログラムとなった。CAFは、ZOZOの創業者で、2021年に日本の民間人として初めてISS(国際宇宙ステーション)に滞在した実業家の前澤友作氏が創設した美術財団。企画第一号アーティストに選ばれたのは高橋銑(たかはし・せん)はブロンズ作品の修復師であるバックグラウンドを元に作品制作をする作家で、3月1日から5月末までNYのさまざまなアート機関での研究やアーティスト・キュレーターとの交流を体験をする予定だ。5日夜、ダウンタウンのナウヒアギャラリーで、作家紹介を兼ねたレセプションが開催された。BEAF共同創設者兼エグゼクティブ・ディレクターの斯波雅子氏はレセプションで「3か月の滞在木期間中にメトロポリタン美術館訪問やさまざまの美術団体と交流してアーティストとしての視野を広げ、新しい体験をしてください」と述べた。高橋さんは作品の説明後「ニューヨークは多くのアーティストが集まる場所。ここで長く交流できる友人を探したい」と話した。

(写真)左から高橋氏、ケビン・ハインズナー氏、斯波雅子氏、戸塚憲太郎氏(5日、ナウヒアギャラリーで)

「日本式カレー」出番ですよ!

米国での普及拡大目指しNYでセミナー

エスビーとハウスがレシピ紹介

 寿司、ラーメンに続けーとばかりに、ニューヨーク日本食レストラン協会は2月26日、ジャパン・ソサエティーで、全日本カレー工業協同組合(本部東京都)と共催して日本式カレーセミナーを開催した。当日は、日本から同協会理事長の小形博行エスビー食品株式会社代表取締役会長が来米して講演した。(写真上)講演する小形理事長

 ニューヨーク地区でカレーライスを提供する日系レストラン関係者ら40人余りが参加して、寿司、ラーメンに続く第3の日本の国民食としての期待が高まる日本式カレーライスの魅力について理解を深めた。

 セミナーでは、日本のカレーの歴史、インドやタイのカレーとどう違うのかなどの点について解説がなされた。それによると日本にカレーが伝来したのは今から150年ほど前の1870年でライスカレーとして広まり、1905年には国産カレーパウダーができ、カレーうどん、そばなども食堂のメニューに加わって大衆化され、半世紀をかけて外食産業で醸成されたのち日本の国民食に発展した。1927年にはカレーパンが登場し、1950年には現在の固形カレールーが市販された。

 小形理事長は、世界の旅行者が投票して決めるテイストアトラス社の「世界の伝統料理番付」で日本のカレーが世界一位になったことを紹介し「一度食べたらまた食べたいというポテンシャルの高さが証明されている。ニューヨークは世界の食のトレンド発信地なので今後、日本式カレーの文化の発展に一緒に取り組んでいきましょう」と会場に集まった参加者に呼びかけた。

 米国でカレー製品を販売しているエスビー食品、ハウス食品、今後対米進出を計画しているエム・シーシー食品がそれぞれ自社の商品説明を行った。

 セミナーの後は、会場に試食コーナーも設けられ、レストラン日本がエスビーカレーを使った松井カレーとさばカレーを、ブルックリンの和参がハウス・ジャワカレーでキノコのグアニル酸の旨味を使ったカレーを紹介した。エム・シーシー食品は、TICレストラングループのカレー店で出しているレシピーなどを披露した。

日本の政治家の地位はどうして低いのか

 自民党における裏金の問題で、政治倫理審査会が開かれたが疑惑の当人たちは関与を否定。自ら出席を決断した岸田総理も、事件の構造に切り込むことはなかった。結局のところは、一部の政治家が立件された以外は、会計責任者が罪をかぶるという幕引きとなりそうだ。

 では、このまま事件はウヤムヤになるかというと、そうはならない。4月の衆議院補欠選挙3選挙区については、1議席が不戦敗、残る2議席も連敗の可能性は十分にある。6月の都知事選については、小池人気に便乗するために解散総選挙をダブルでぶつける案があったようだが、現在の情勢では強行できる条件は薄い。

 このままだと、来年、つまり2025年7月の参院選と10月の衆院任期切れを意識して、自民党の各議員は「少しでもダメージを少なくできる旗印」を求めて、右往左往し始めるであろう。動揺が少なければ、本年9月の総裁選では誰も手を挙げられず岸田氏の無風続投もあるが、夏場に動揺が激しくなれば看板の書き換えもある。上川陽子氏へのスイッチという説はまだ消えていない。その場合、9月の総裁選では菅義偉氏などが石破茂氏を担いで対抗するであろう。

 しかし、政権の顔を換えてもよほどのブームにならない限りは、次の総選挙で自民党の大敗は避けられない。その場合は、国民民主党などを連立に取り込み、それこそ玉木党首を首班に担いで自民党のスキャンダルを国民が忘れるのを待つという戦術もあり得る。

 問題は、どうして自民党としてはそこまで転落する覚悟をしているのか、ということだ。それは、倫理観が欠落しているとか、人間として善悪の区別がつかないということではない。そうではなくて、政治家に力がないのである。言い換えれば、国政に関わる政治家の地位が低いという問題がある。

 まず、今回の問題で言えば、裏金の使途について政治家は、口が裂けても言わない、いや言えない。その裏金の行方であるが、主として選挙区対策だという。具体的には、県議、市議など地方政治家にカネを配り、また一緒になって冠婚葬祭や宴席など、あるいはトラブルの仲裁や就職の斡旋などで有権者に便宜を図る必要があるのだ。要するに選挙区における泥臭い人間関係の中で、政治家が良いように使われているのである。けれども、そうした活動の多くは公明正大なものではないので、そのための資金については、使途を明かすことはできないというわけだ。

 今回の政治倫理審査会で目立つのは、この点に関する政治家の身勝手な居直りだ。例えば裏金について納税する気持ちはないという。苦労して選挙区を掘り起こす必要経費として使っている以上、そこに課税されるのは理不尽という思いがあるのだろう。民間であれば税務署に対して使途を否認すれば100%課税されるわけで、政治家の感覚には呆れるしかないが、相手に迷惑をかける以上は使途を明かせないのは当然と思っているようだ。

 この間、自民党を揺るがせた政治とカネの問題はどれも似たりよったりである。二世議員が中選挙区時代から続いていた観劇ツアーを行い、差額を負担していた問題もそうだ。本人は主要閣僚を担える能力がありながら、有権者の「たかり」に屈して来たのである。大問題となった「桜を見る会」なども、総理総裁を選挙区から送り出す満足感では足りずに「格安参加の便宜」を求めた有権者にも大きな非がある。宗教団体との関係もそうだ。関係を切ろうとしても、当の団体から関係をリークされている(らしい)中で、一種の恐喝に屈しているとも見える。

 どうして自民党の政治家は、そのように有権者に「やられ放題」なのか、アメリカと比較すると愕然とする。少なくとも、アメリカでは有権者が予備選で候補を直接選ぶし、その際の基準は政策で決まる。議会では、選挙区の要求する政治的判断を議員は代弁するので党議拘束はない。したがって、民意はそのまま議会の議場に届く。

 日本の場合は、この点に大きな欠陥がある。そもそも予備選がない。また選挙の際に議員個人の公約を信じて投票しても、政務調査会などへの影響力もない議員の場合は影響力はゼロ、議場では党議拘束のため議員は無力、結果的に有権者の選択は無駄になる。そんな中では、議員は選挙において有権者に対してアピールするものは、個別にはほとんどない。だからこそ、「最後のお願いに参りました」などと連呼して投票を懇願するわけだ。そのバカバカしいほどの低姿勢に「たかってくる」地元組織や有権者の歪んだ期待に応えるために、裏金が必要というわけだ。

 こうした弊害を無くすために小選挙区制が導入されたはずだが、政権担当能力のある2大政党制が定着しなかったことで、結局は元に戻ってしまった。その意味で、現在の日本政治の低迷には野党にも大きな責任がある。それ以前の問題として、有権者にも反省の必要な点は大いにあると言えよう。

(れいぜい・あきひこ/作家・プリンストン在住)

NYの美容師大集合!25日にチャリティーヘアカット

能登地震被災者を支援

ミングル・ソーホー会場に

 チャリティーヘアカットイベント、第13回「Japan Earthquake NYC Stylist Fund-raising」が25日(月)正午から午後7時まで、ミングル・ソーホー・サロン(東49丁目22番地2階)で開催される。

(写真上)49丁目に移転したミングル・ソーホー。場所は2階で5番街とマジソン街の間(元モモタローのあった場所)

 元旦に発生した能登地震の被災者にNYから何か出来ることは無いかと企画されたもので、収益は全額寄付される。料金はカット60ドル(シャンプー、ブロー込み。現金のみ)。希望者はhttps://form.jotform.com/240550824271148から登録する。また、ボランティアのヘアスタイリストも募集している。問い合わせはEメールNyc1stylist@gmail.comまで。

心臓疾患の容態を的確に読み解く

NYU放射線科・循環器内科、心臓画像診断専門医

藤倉 加奈さん

 マンハッタンのイーストリバーと1番街に挟まれた30丁目から4ブロックを占める巨大なニューヨーク大学付属総合病院NYUランゴーン・ヘルスセンター。藤倉さんは、米国国立衛生研究所(NIH)内の国立心臓・肺・血液研究所のアドバンスト心臓画像診断室、ニューヨーク・ロングアイランドにある聖フランシス病院ハートセンターを経て、昨年6月からここの本院の放射線科・循環器内科で、心臓画像診断専門医として勤務している。

 藤倉さんは、循環器系医師が担当する患者の病態を心エコー、CT、MRIなどをうまく組み合わせて使い分けることで、心臓の形、機能、筋肉の性質、そして冠動脈の狭窄など得られた医師が必要な情報を分析して的確に担当医に伝える重要な役目を担っている。

 心臓カテーテル治療をしたり、心臓の冠動脈バイパス手術をしたり、心臓にペースメーカーを入れたり、心臓移植をしたり、人工心臓を入れたりする専門医などに、自分の患者の容態を的確に知るための情報とアドバイスを提供するのが仕事だ。CTは1日に30人ほど、MRIは12、3人ほどのデータを毎日分析して医師に伝える。即座に「ありがとう」と返事がくることもしばしばある。

 心臓画像診断のさまざまな手法のうち、心エコーは機械も比較的にポータブルで、一般の循環器内科の診療所でも行うことが可能なのに比べ、その他の手法は特別な機械設置が必要で、アドバンスト心臓画像診断とも呼ばれ医療費も高額なため、ピンポイントで必要な部分のみ使用して情報を組み立てるのも藤倉さんに課せられた仕事だ。

 近年、心臓CT、心臓MRIの目まぐるしい進歩に伴い、体に針を刺したり管を入れたりすることなく病態を正確に評価できるようになり、それだけでなく、予後評価をすることもできるようになり、治療方針の決定がより効果的にできるようになっているという。 

 医療の進歩に伴って治療範囲が広がっている一方、複雑な症例も増えており、より正確な病状把握に心臓MRIや心臓CTが役立つそうだ。「心臓画像は治療方針の決定に使われるだけでなく、次のステップでどのような治療をするのか、医師の判断材料に使われたりするので、オーダーいただく先生との連携を大切にするよう心がけています」と話す。

 慶應大学医学部を卒業して同大学院を修了。米国に研究留学で来て医学博士の学位を取得し、米国で研修医・専修医を経て米国循環器内科専門医、心臓画像診断専門医となった。米国に残ったのは、心臓画像診断に集中できること、芸術家の夫、グレゴリー・ダゴスティーノさんと出会ったことだ。グレゴリーさんは、ジュリアード音楽院出身のパイプオルガニストで、ブルックリン・ハイツにある教会で音楽監督兼オルガニストを務めている。米国やヨーロッパ各地で演奏し、サントリーホールから演奏依頼を受けたり、N響と共演もした演奏家。写真も賞を獲得、ギャラリーに作品が展示されたりと、そんな多彩な夫なので、家での会話も話題が尽きることなく、日々楽しんでいるそうだ。自身は家の裏庭に飛んで来る野鳥を見るのが楽しみだという。東京都出身。 (三浦良一記者、写真も)

柳家東三楼が独演会

芸歴25周年、真打ち昇進10周年、米国移住5周年記念

カーネギーホールで4月22日

 落語家の柳家東三楼は「芸歴25周年、真打ち昇進、柳家東三楼襲名10周年、アメリカ移住5周年」を記念して、4月22日(月)カーネギーホールで独演会を開催する。東三楼はこれまで「日本の落語を世界のRAKUGO」にとの使命でアメリカ、カナダと多くの英語公演をしてきた。今回は「時そば」を日本語と英語、「死神」を舞台をニューヨークに移して英語で、名作「芝浜」は日本語でと、日本人だけでなく英語を母国語とする人にも楽しんでいただける内容にしたという。「日本の文化を世界標準のエンタメに育てていく、このことに命と人生をかけて取り組んでいます」と意気込みを見せている。入場料69ドル。詳細はカーネギーホールのページ https://x.gd/Lr1qM

粋整える、日本人の精神性を英文書籍で出版

NYで 21日、出版記念トークイベントを開催

粋な女子道創始者の稲垣沙織さん

 心と身体を整えて磨く「粋な女子道」の創始者で、 2011年から粋な女子道講座を日本で開講し、企業研修や小学校での特別授業など行っている稲垣沙織さんが昨年9月、英語本「IKI TOTONOE」をワンピース・ブックス社から米国で出版した。内容は、日本の精神性を自然と生活に取り入れて心と身体を整える方法を紹介。禅や武士道、マインドフルネスに近いカテゴリーになる。「禅は、起きることは自分の中に原因があって、自分を見つめ直すことによって現実を変えていく、自分との対話から答えを導きだす。外から答えをもらうのではなく、禅問答のように自分との対話で自分の中から答えを出していく。禅や修行に見られるような師匠がいなくても、特別な苦行をしなくても、日々の生活の中で実践できる自分と向き合う方法、向き合い方をお伝えしている」という。同書は紀伊國屋書店NY本店で販売中。

 稲垣さんの初の書籍米国出版を記念するトークイベント=3月21日(木)午後3時から4時半まで、ロングアイランドシティーのTakumen(5-50 50th Ave, Long Island City、電話718・361・7973で開催される。参加費は

40ドル(税込み、軽食、ワンドリンク付)。書籍販売あり(書籍代は別途25ドル)。問い合わせはEメール totonoe.s.i@gmail.com

編集後記

編集後記



 みなさん、こんにちは。今週号経済面7面のトップは、日本クラブとニューヨーク日本商工会議所(JCCI NY)が、日本へ帰国した元会員との交流の機会として、日本クラブ創立120周年を前に3人の大使を含む5人の賛同者代表を中心に東京で「ニューヨーク日本商工会議所 &日本クラブOB/OG会」を発足した記事が掲載されています。日本クラブとJCCI NYの元会員同士の親睦と情報交換を図り、現会員とのネットワークの構築等に繋げ、会員相互のさまざまな交流機会を創り出していくことを目的としているそうです。賛同者代表は、草賀純男氏(元在NY総領事大使)、高岡英則氏(元北米三菱商事会社社長兼CEO)、高橋礼一郎氏(元在NY総領事大使)、廣木重之氏(元在NY総領事大使)、綿引宏行氏(元東京海上アメリカ社長兼CEO)。会の発足にあたり、まずはOB/OGの連絡先などの情報収集を始めた。そして、どのくらいの人がOB/OG会に興味を持つか、会に参加するか、などの状況把握も兼ねて、「第0回のOB/OG会」と名付け、2月8日に東京の三菱商事ビル21階、三菱クラブにて開催され、92人が出席したそうです。今まで、帰国者同士が業界関係者で「○○NY会」というNY同窓会のような集まりを作って親睦を深めているという話はよく聞きますが、ニューヨークの日系3団体のうちの2つが、主体になって日本でOGOB会を作るのは初めて。もうすでにそういう内容の会が存在していると思ったのですが、なかったのですね。集まる人も様々、現役で活躍する人や仕事をリタイヤしている人など、同じNYを第二の故郷みたいに思って日本で暮らしている人たちがつながれるのはいいことですね。東京での来年の初会合には、週刊NY生活の新聞を手に取って見て懐かしんでいただけるようなことになるといいですね。ご希望があれば送ります。それでは、みなさんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)


【今週の紙面の主なニュース】(2024年2月24日号)

(1)『舞台「鬼滅の刃」』登場  ジャパンパレード  (1面)

(2)桃の節句 幸せと健康を願い  (1面)

(3)日本ふるさと名産食品展 ジャパンビレッジで大盛況(3面)

(4)ネット投票は海外有権者に不可欠 海外日本人サポート(4面)

(5)石川県酒造組合に寄付届く T .I.C.グループが送る (4面)

(6)なぎなた剣士NYに集合 (5面)

(7)日本クラブとNY日本商工会議所 東京にOGOB会発足 (7面)

(8)Shogun 将軍 JSでプレビュー上映会 (8面)

(9)ジャニーズの性加害問題を許すな NYで3月13日に講演会 (23面)

スペシャルゲスト決定!

『舞台「鬼滅の刃」』5月11日にジャパンパレード

 第3回目となる5月11日(土)のジャパンパレードには、日本からのスペシャルゲストとして、『舞台「鬼滅の刃」』のキャストを迎えることが決定した。「鬼滅の刃」(原作:吾峠呼世晴、集英社ジャンプコミックス刊)は、2016年から2020年まで「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された大人気作。『舞台「鬼滅の刃」』は、2020年に初演、作品の世界観に寄り添う音楽やアクションが継続的な人気に繋がり、23年には第4弾『舞台「鬼滅の刃」其ノ肆 遊郭潜入』が上演された。

 ジャパンパレードでは、舞台版のキャストから竈門炭治郎(阪本 奨悟)、嘴平伊之助(佐藤 祐吾)、煉獄杏寿郎 (矢崎 広)、胡蝶しのぶ(門山 葉子)を迎える。『舞台「鬼滅の刃」』のキャストはニューヨーク初登場となる。パレードは午後1時から午後3時30分までセントラルパークウエストの81丁目から67丁目までを南下する予定。

桃の節句NYに春

幸せと健康を願い

 海外にいても日本の四季折々の行事を楽しむことができる。

 写真の雛人形は、日系アメリカ人の小児科医の先生が3年前にマンハッタンの西14丁目にある天理文化協会に寄付したもの。

 彼女が生まれた時に家族が、彼女の幸せと健康を祈り揃えてくれたそうだが、30年間余りしまいっぱなしだったという。同協会によると「日本語学校のある天理でなら大勢の子供たちと親御さんにも楽しんでもらえるのでは」ということで寄贈を受けたそうだ。

(2月21日、写真・三浦良一)

日本ふるさと名産食品展

自治体国際化協会が主催

ジャパン・ビレッジで大盛況

 日本国内で販売されている食料品の海外販路拡大を促進するために一般財団法人自治体国際化協会(クレア)が主催する「日本ふるさと名産食品展」が2月22日から25日までの4日間、ブルックリンのジャパン・ビレッジのザ・ロフトで開催された。日本全国の10地方自治体から16事業者が参加し、61品目を販売した。

 出展企業は株式会社ミナミ食品(南部ゆばスープ、岩手県)、株式会社戸田久(盛岡冷麺、岩手県)、根岸物産株式会社(ビーガンうどん、生さくらうどん、群馬県)、株式会社ギンビス(アスパラガスビスケット、しみチョコスナック、東京都)、バイオコスモ(きのバーグ、きのミートパテ、神奈川県)、合資会社八丁味噌(味噌パウダー、味噌汁フリーズドライ、愛知県)、株式会社平松食品(てりやきフィッシュジャーキー、愛知県)、ベルエアー株式会社(酒粕チョコレート、愛知県)、合名会社丸正酢醸造元(黒酢バーモント、ちゃんぽんず、和歌山県)、伯方塩業株式会社(伯方の塩、愛媛県)、進藤重晴商店(シトラスビール、愛媛県)、株式会社タケマン(たけのこ水煮、鹿児島県)、株式会社横福(にんにく調味料、鹿児島県)、株式会社海連(芋スイーツ、鹿児島県)、西福製茶株式会社(八女抹茶、抹茶ラテ、福岡市)、マルキン食品株式会社(こんにゃくスイーツ、熊本県)。ゆばを販売したミナミ食品の南辰典代表取締役は「1年間待っていただいたお客様もいてとても嬉しかったです」と評判も上々だ。

 参加した全自治体が地方都市の魅力を宣伝する英文パンフレットを並べた。ジェトロは日本産のホタテの試食コーナーを設けて日本の水産品をPRした。

 自治体国際化協会交流支援部経済交流課の長野課長は「来場するお客さんの中には食品に含まれる成分を担当者に確認して買い求める人もいて、出展業者もアメリカで販売するには何が求めれられているのかを肌で感じ、日本に持ち帰ることができる。アメリカの人に日本の食文化に触れてもらえるいい機会であると同時に会場ではアンケート調査も行い、今回のイベントが参加企業にとっては進出のための市場調査の意味からも有益だったのではないか」と話している。