ジャパンビレッジの2階にダイソーとブックオフがオープン

 ブルックリン区サンセットパークのインダストリー・シティ内にある日本文化発信の商業施設「ジャパンビレッジ」(934 3rd Ave)の2階がこのほど部分的にオープンした。

 日本の100円均一ショップの大手、ダイソーが25日、トライステート地区で第6店目となるブルックリン店を同フロアーにオープン。売場面積は約4000平方フィート。日本のダイソーで見かけるお馴染みの日用雑貨、家庭&キッチン用品、和食器、おもちゃ、キャラクター商品、便利グッズなど、取扱商品点数は約6000点。日本で100円の商品を1ドル99セントで販売している。クイーンズ区やウェストチェスター郡、ニュージャージー地域にはすでに店舗があり人気を得ていたダイソーだが、ブルックリン地区への出店は同店が初となり、近隣住民にとっては待ちに待った出店となった。

 また、同じく2階にオープンしたブックオフ・ブルックリン店=写真左=は、売場面積は1062平方フィート、ニューヨーク地区で2店舗目の出店となった。英語版コミック約3000点、キャラクターグッズのフィギュア約3000点、アニメグッズ約1万点の他、ゲーム機器やゲームソフト、ポケモンカードなどが充実しており、全米でも有数のアニメグッズ専門店としてオープン前からアニメファンの間で話題になっていた。商品はすべて日本から直輸入しており、米国ではなかなか入手できないものばかり。コレクターやマニアにとっては喉から手が出るような魅力的なグッズが勢ぞろい。今後も随時日本から新商品を入荷していく予定だ。

日本文化関連イベント
定期的に開催する計画

 また、同フロアーには日本の瀬戸物・陶器の専門店や、日本製オーガニック化粧品を扱うコスメ・ショップなどもオープンする。ジャパンビレッジでは今後、日本文化関連のイベントを定期的に開催していく計画で、日本に関係したテナント、スペース貸し、ポップアップ店、イベント出展などの希望者を募っている。https://japanvillage.com/

運命は生き方次第

小池 康仁・著
ダイヤモンド社・刊

 運命を変える東洋哲理、2500年の教え、と副題のついた本書は、陰陽五行論という真理を追求する日本古来の学問の解説書だ。自分とは何者か、そして自分と接する他者はどういう人なのか、そして今という現実の流れの中で、人や物や世の中の出来事がどう動いていくのかを人類の歴史の中からいくつかの法則を導き出して紐解き、政治やビジネス、人間関係に活かそうとする連綿と日本に存在する思想哲学の一種だ。

 その考えを「帝王学」として広め、ニューヨークでこれまで対面とオンラインでセミナーを開催してきているのが、著者の小池康仁さんとその講師陣だ。小池さんは、もともとは企業で働く組織の人だった。一部上場企業に入社して、IT、戦略会計、人材育成分野のコンサルタントとして主に、上場企業を中心に10年間コンサルティングに従事、国内大手メーカーの教育機関に就職後、国内外の人材育成業務に携わった。その後、独立起業し、現在は数十社の会社を統括する経営者であり、経営アドバイザーとして活躍中だ。また、東洋哲理思想の帝王学・陰陽五行論を経営に活かす第一人者として現在日本全国で2000人以上に指導している。

 帝王学とは人生を改良する公式で、人には持って生まれた才能・資質、変えることのできない要素(宿命)がある。それに後天的なあり方、生き方、捉え方を適応させる「環境」が加わり、生き方と考え方で人生が大きく変化する(運命)ができるとする方程式を学ぶ。双子の兄弟、姉妹が生後すぐに離れ離れになり、全く異なった環境で育った場合、生まれ持った素質、原石が同じでも、磨き方で別人のような人生を歩むことは想像に難くない。後天的な資質の発見、研磨を読み解く帝王学は「多様性が当たり前の時代にブレずに生きるために必要」と説く。

 そのための帝王学の原理原則として、五徳という考えがある。「仁徳」仕事=見返りを求めずに尽くす。「義徳」成果=誠実に生きる、裏切らない、筋を通す。「礼徳」希望=綺麗な言葉使いをする、長幼の序を弁える。「智徳」使命=聡明な勉強を自ら率先して行う。「信徳」魅力=信頼を得て人心掌握、影響力を放ち唯一無二の存在になる。要約すると「仁」=守る、「礼」=伝える、「信」=引き寄せる、「義」=攻める、「智」=学ぶことを本書で紹介している。帝王は戦わずして勝つ。敵を作らないという学問でもある。ビジネスや人間関係で参考になる考え方と言える。

 本書は、著者の小池さんと人生の先行きになかなか自信の持てない一人の若者との問答形式で人生の絡繰(からくり)や運命を変えていく方程式を分かりやすく解説しているが、実際の学問では、規則性のある乱数表のようなものを読み解く少し難解そうな読解方法を身につけ、自分や現代社会の位置付けを知ることができるようになるのが本来の目的だ。帝王学セミナーをNYで何度か取材して誰にも存在する天中殺の受け止め方を知った。「ガードレールのない不安定な細い道のりを歩いている時期」と理解することで、さまざまな試練や日常の苦しみも客観視できた。運命は生き方次第であると人生観が前向きになる一冊だ。(三浦)

NYファッションウィークAFC開催

日本とアジアの若手デザイナー

 2月11日から16日まで開催されたニューヨーク・ファッションウィークで、株式会社バンタンとパルコの共同企画「アジア・ファッション・コレクション(AFC)」が15日夕方からマンハッタンのスプリングスタジオ・ギャラリーで2年ぶりにランウェイショーを行った。同時にオンラインでもストリーミングした。

 受賞参加した日本人若手デザイナーはブランド名「YUUNA ICHIKAWA」の市川結菜さん(大阪文化服装学院)、「COCOTONO」の深澤思乃さん(バンタンデザイン研究所東京校)、「DOKKA vivid」の菅内のど佳さんと夏明豊さん(大阪文化服装学院)の4人。市川さんは、インスピレーションを「時代に左右されず自分を貫いてほしいという想いと、社会が足踏みをしようと新境地を開拓し、その社会状況を狂気と受け止め、その狂気と精神の若さを武器に突き進む」と述べる。深澤さんは「インターネットで面白い画像を集めているうちに、既視感のあるシーンや見慣れた風景で、違和感ある何かが起こっているモノは面白いという共通項に気付き、これがコレクションのインスピレーションとなった」と説明。「DOKKA vivid」のコンセプトは「LOVE and CHOICE」で、「ビビッドカラーとサスティナブルな環境づくりを掛け合わせ、楽しく優しいスパイスを世界中に届ける」のが焦点。

 この企画は「バンタン・トーキョー」(石川巳取締役会長)が2012年に4人の日本人若手デザイナーの作品をNYファッションウィークに初出場させたのが始まり。以後パルコ(溝口岳執行役員)との共同企画となったAFCは日本とアジアの若手デザイナーを育て、世界のファッション界に送り出すという意図でこれまで2月のNYファッションウィークに欠かすことなく参加してきた。今回は、日本人デザイナーと共に韓国からイ・スンズ(SUNG JU)さん、台湾のシェユーノン・シェミンジュ(WooLeeX)さん、インドネシアのグレンダ・ガルシア(Glenda Garcia)さんが受賞、参加している。(ワインスタイン今井絹江写真:株式会社バンタン広報部の提供)

(写真)左からブランド名「COCOTONO」の深澤思乃さんの作品、ブランド名「YUUNA ICHIKAWA」の市川結菜さんの作品、ブランド名「DOKKA vivid」の菅内のど佳さんと夏明豊さんの作品 Photo©Asia Fashion Collection / Fernando Colon

編集後記 2月19日

【編集後記】
 みなさん、こんにちは。小室眞子さんが住むマンハッタンのアパートの玄関先で、ニューヨーク市の清掃職員の男性が家庭内問題のいざこざで口論になり、娘の元交際相手から短銃で3発撃たれ、負傷する事件が2月10日の午前11時15分くらいに起こった。そんな事件が白昼起こっていたことも知らず、事件から2日経って、近所に住む日本人主婦から話を聞いてびっくり。その時、これを記事にしていいものか、それともやめておいた方かいいのか一瞬迷った。小室さんや眞子さんに関しては、パパラッチのような自宅まで追いかけ回してプライバシーを侵害するようなことはやめようという不文律の紳士協定が現地のプレスの間であったからだ。しかし、今回は警察も出動し、眞子さんのアパートの前の道路やその両サイドの道路も封鎖されてNBCニュースやニューヨークポスト紙などが大々的に報じていた。ただし、アメリカのメディアはその事件現場の前のビルに元日本のプリンセスが住んでいたとは知らなかったらしく、また事件に巻き込まれたわけでもないので一切触れていない。それを日本のめディアで書けば騒ぎになる。しかし、書かなければ、もし今後何かあった時に、あの時書いておけばもっと周りが気をつけていたはずだという後悔が先に立たずもあり得る。第一、これは事件だし、ニュースだ。躊躇(ためら)わずに字にすべきだと判断した。迷ってから判断するまで1分。カメラを持って現場へ走った。取材を終えて帰る時に、背中でガラスが割れる音がした。ホームレスが空のガラス瓶を地面に叩きつけて割っていた。自分に投げられた怖いと思った。そんな場所に生きていることも伝える意味があると思った。この記事が元で、同業他社の偉い人から協定違反だと締め付けが来るかもしれない。だがその時はその時だ。自分はどうなってもいい。考えるべきは読者第一。伝えることを何よりも優先することにした。今週号の5面で報じてます。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2022年2月19日号)

(1)日本の入国制限緩和 ビジネスと留学生から
(2)CHAI 全米公演中 ブルックリンで演奏
(3)NYでマスク着用義務解除 公共交通機関、学校、病院は継続
(4)日本ふるさと名産食品店 ジャパンビレッジで24日から
(5)アイビーリーグの入り方  日本と違う名門受験
(6)眞子さん居住のアパート前 市政総職員3発撃たれ負傷
(7)ネイルでショーを彩る  NYファッションウィーク
(8)自分で見つけた道が一番  渡辺さんとスターリンさんが絵本
(9)キスとハグのおすそ分け ニューヨークの魔法
(10 ) 駐輪カプセル登場 グランドセントラル駅に

日本の入国制限緩和

3月からまずビジネスと留学生

 日本政府は、新型コロナウイルス対策のために行っている外国人の新規入国原則停止の措置について、3月から緩和する方向に入った。近く具体的内容を決める。ビジネス関係者や留学生などを対象に段階的に緩和する予定だ。観光客は今回対象としない模様。 

 岸田首相は12日、羽田空港の水際対策の現場を視察後、「水際対策の骨格について見直し、緩和の方向で検討していきたい」と記者団に述べた。

 緩和の開始時期は、国内外の感染状況などを見極めて最終判断するが、現在の入国制限措置が2月末でいったん終わることもあり3月から開始の可能性が高い。現在の1日の入国者数の上限3500人を5千人にまで段階的に拡大していく予定だ。帰国者および再入国者に求めている7日間の待機も、ワクチン3回目接種などを条件に3日から5日間程度に短縮する方向と見られる。

 政府は昨年11月30日、オミクロン株対策として、「特段の事情」がある場合を除き、外国人の新規入国を原則停止した。日本人の帰国や在留資格がある外国人の再入国にも入国後7日間の自宅待機が求められている。また特定の国からの入国者には指定の宿泊施設での待機を求めている。

 こうした日本の厳しい水際対策に対し留学生の入国を求める声が内外で強まっており(本紙1月29日号既報)、経済界からはビジネス関係者や技能実習生が入国できないことに批判が出ていた。公明党山口那津男代表や自民党の安倍晋三元首相など与党内から見直しを要求する声が出ていた。

JALがNY線を増便

 日本航空は今年3月27日から、ニューヨーク・羽田便を、現行の週4便から金、日曜日の発着をそれぞれ1便ずつ増やし、週6便での運航を開始する。なお、ニューヨーク・成田便の運航は、引き続き水、金、日曜日発着の週3便のまま据え置く。

CHAI全米公演中

ブルックリンで演奏

 CHAIは日本と海外を半々で活動している日本の音楽グループで、ミラクル双子のツインボーカル、シュールなベース、パワフルなドラムで構成された4人組「NEOニュー・エキサイト・オンナバンド」だ。

 15日夜、ブルックリンのブッシュウイックにあるライブホール、エルスウエアで米国ツアーのブルックリン公演を行った。現在、海外で最も注目を浴びる日本のミュージシャンとあって1000人近いニューヨーカーたちが集まり歓声をあげた。ニューヨークタイムズ紙や、ニューヨーカー誌、英国のザ・ガーディアンといった一流紙がこぞってインタビューを特集する人気ぶりで、現在2021年にリリースしたサードアルバムのツアーのため来米、22都市28公演のハードなロングツアーを決行中だ。

(写真)全米22都市28公演のロングツアー中の日本の人気グループCHAI。Photo: YOSHIO NAKAISO

歓声が嬉しい!CHAI NY公演

Photo : Charlie Gross

 米国ツアーを続けている名古屋出身の日本人女性双音楽グループCHAIのNY公演が15日夜、ブルックリンのエルスウエア・ライブホールで開催され1000人近い若者たちが集まった。『NEO -ニュー・エキサイト・オンナバンド』と呼ばれ、海外では、’2018年に米国、英国の名門インディーレーベルからデビューを果たし、数多くの世界的に話題のバンドのサポートアクトとして抜擢される一方、自身も4度のワールドツアーも成功に収めている。

 全米ツアーに同行しているソニー・ミュージックエンタテインメントの川井洸太郎さんは「コロナにより世界中でライブに規制が敷かれる中、日本では観覧中の声出しを規制しているので、今回のツアーでアメリカに来て、2年ぶりにライブで『歓声』を聞き、震え上がるほど感動しました。

ライブは『歓声』があるからミュージシャンもパフォーマンスの活力となり、観客も100%楽しめるということを再確認しました。

日本でも一日も早く『歓声』を聞けるライブが復活することを願ってます」と話す。

マスク着用義務解除

公共交通機関と学校、病院は継続

 ニューヨーク州では10日から屋内でのマスク着用義務が解除された。新規感染者が大幅に減ったことを受けて判断した。自治体や企業が個別に問題としていない限り、基本的にホテル、店舗、薬局、オフィス、食料品店などでマスクを着用する必要がなくなった。ただし学校や病院、公共交通機関は引き続きマスク着用義務となっている。またレストラン、ジム、劇場、美術館、アリーナなどへの入室時に義務付けられているワクチン接種証明の提示は継続される。

 州当局によれば学校でのマスク着用義務については継続するかを3月第1週に判断するという。 

 同州は変異株オミクロン株が拡大した昨年12月に着用義務を導入していたが、1月中旬をピークにコロナ感染が減少。ニューヨーク州の2月8日の新規感染者は約6000人で、最多の約9万人が感染した1月7日から大幅に下がった。13日には2348人とさらに下がった。

日本ふるさと名産食品展

ジャパンビレッジで24日から開催

 一般財団法人自治体国際化協会は24日(木)から27日(日)までの4日間、ブルックリンのジャパンビレッジ(934 3rd Ave.)2階催事スペースにて、日本各地の名産品を集めた物産展「日本ふるさと名産食品展・イン・ニューヨーク」を開催する。

 期間中は13自治体、19事業者による地域特産品の実食・販売のほか、26日(土)にはタローズ折り紙スタジオのヤグチ・タロウ氏とジェフ・ラーブ氏によるジャイアント折り紙パフォーマンス(午前11時30分、午後1時、2時30分、4時からの4回)も行われる。会場オープン時間は午前11時から午後8時まで。なお、25日(金)午後2時から5時まではジャパンビレッジ中庭の平屋内にて在NY日本国総領事館とジェトロNY事務所の共催で、おにぎり作り体験イベントも開催される(3回、定員各12人、要事前予約)。*予約は以下のオンラインサイトから

■食品展出展者

・北海道函館市 たこ天かまぼこ、北海道男爵コロッケなど(友栄北海道かいこうマーケット株式会社 太田かまぼこ)

・宮城県 日本産スルメイカソーメン、有機ササニシキ精米(株式会社フィッシャーマン・ジャパン・マーケティング)

・福島県 博多豚骨ラーメン、喜多方醤油ラーメンなど(株式会社五十嵐製麺)

・福島県 百年糀の冷やしあまざけ、100年伝承糀味噌など(株式会社宝来屋本店)

・群馬県 ぶっこみらーめん、生うどん太打ちなど(根岸物産株式会社)

・神奈川県 桜花漬(株式会社ちん里う本店)

・神奈川県 しそ梅干し、神奈川県産湘南ゴールドゼリーなど(株式会社ナチュレ)

・神奈川県 天然素材蔵ライスワイン・ノンアルコール・サングリア(天然素材蔵)

・石川県 金棒茶SHUN(加賀建設株式会社)

・石川県 冷凍 豆腐ナゲット(羽二重豆腐株式会社)

・福井県 お米のシフォンケーキ(株式会社アジチファーム)

・愛知県 T・F・ジャーキーいわし、伝々さんま蒲焼など(株式会社平松食品)

・愛知県 野田味噌商店 本溜、木桶熟成即席みそ汁赤だしなど(合資会社野田味噌商店)

・愛知県 国産大豆 八丁味噌、カクキューのみそだれなど(合資会社八丁味噌)

・和歌山県 紀州産うす塩味はちみつ梅 紀の和み、紀州産スウィートプラムジャムなど(マルヤマ食品株式会社)

・鳥根県 抹茶パンケーキミックス、島根の有機煎茶など(株式会社千茶荘)

・愛媛県 ちぎり草もち、瀬戸内レモンもちなど(株式会社世起)

・福岡市 八女玉露 福のつゆ、八女抹茶ラテなど(西福製茶株式会社)

・宮崎県 九州産しいたけ どんこ、九州産しいたけ徳用大中葉(株式会社杉本商店)

アイビーリーグの入り方

日本と違う名門受験

冷泉さんが入試制度解説
日本クラブウェビナー

 日本クラブ は10日、オンライン・スペシャルウェビナー「アイビーリーグの入り方(最新動向)」を開催し、350人が聴講する関心の高さを伺わせた。講師は作家でジャーナリストの冷泉彰彦さん。 日本の大学の試験一発勝負と違い、米国の名門大学の入試は、米国人にとっても謎に包まれた存在と言われる。その入試制度に関して最新の動向に触れながら、日本人、日系人がアイビー校をはじめとする米名門大学に出願・入学する際の留意点について具体的に解説した。「知識人の原石」であることを求めてくるアイビー校の「合格基準」とは何なのかわかりやすく説明した。講演の主な内容は次の通り。


 20世紀までは良くも悪くも「伝統校」だったが、2000年前後から人気が加熱。2009年からは学費心配が軽減された。現在は大きなアイビー(Uペンとコーネル)、小さい(古い)アイビー(プリンストン、ハーバード、イエール)、厳しいアイビー(コロンビア、ブラウン、ダートマス)に分かれ、全ての学科でナンバーワンではないが、依然として社会的評価は高い。それぞれかなり強烈な校風がある。

 またアイビーと同等の学校としてMIT、スタンフォードは同等かそれ以上。カルテックという特殊な存在。専攻によってはシカゴ、カーネギーメロン、ジョンズ・ホプキンスなどもあり、ウエストポイント(陸軍兵学校)やアナポリス(海軍兵学校)のミリタリースクール、ミニ・アイビーと言われるリベラルアーツ・カレッジなども人気がある。 就職に有利な大学でもある。なぜなら同窓会のコネクションがかなり有力、インターンシップの斡旋とワークがしっかりしている。

 一番大切なのは、本人に合う大学を選ぶこと。なんといっても専攻次第。各大学の合格基準を見るとスポーツや課外活動歴は必須。ボランティア履歴も重要。各大学が欲しい学生像は「教室の白熱化へ貢献する学生、卒業後に実績を上げて、大学の評価を高めてくれる人材、多様性を構成し、尊重する人物」だ。

 出願までの流れは、何を揃えるかを整理する。SATやACTの点数、IB(インターナショナル・バカロレア=スイスに本部のある国際的な試験制度)、AP(米国の単位先取り試験)の点数、良好なGPAを含む内申書、活動履歴、エッセイ、推薦状。

 GPA(内申書)の重要性=計算式は単純でAは4点、Bは3点、Cは2点、Dは1点、Fは0点。内申書の評価は、11年生の時の成績が重視される。だが、9年生からの成績はすべて重要。単にオールAなら良いわけではない。成績のカーブが上昇傾向にあるのか、常に高度な科目に挑戦しているかなどが問われる。

 2024年のSATが改定される。見通しとして試験時間が3時間から2時間に短縮、指定席で端末による受験。計算機はアプリ上で提供。数日で点数を通知するなど。特に数学と科学の科目が重要だ。

 出願のタイムテーブルは、早期出願が11月上旬締め切り、合否発表は12月中旬。倍率はやや低い。通常出願は12月末から1月中旬が締め切り。合否は3月末。入学意思決定の締め切りは5月1日、半年分の学費振り込みは7月中旬。

 アイビーリーグを目指す上で一番大切なことは、本人が「決意」をすることがすべて。自分にやりたいことがあり、8年生までに決意を。そして良い仲間との切磋琢磨をすることだ。

眞子さん居住のアパート前、市清掃職員3発撃たれ負傷

 マンハッタンのウエストサイド52丁目の路上で10日午前11時15分ごろ、市の衛生局の男性職員が、短銃で3発撃たれ負傷する事件があった。事件があったのはヘルズキッチンの住宅街で、小室眞子さん夫妻が住むアパートビルの隣の路上。NBCニュースによると、捜査関係者は、被害者の娘で、このエリアに住む女性が、元交際相手とその双子の兄弟に、声をかけられたことが、きっかけだっと話している。父親は職務中だったが、娘に呼ばれ、現地に到着。兄弟とけんかになり、発砲事件に発展した。ニューヨークポスト紙が入手してオンライン版で公開した映像では、衛生局の男性が、黄色いジャケットを着た男性に、殴る蹴るの暴行を加える様子が撮影されている。その後、2人はいったん離れたが、職員の男性が再び、黄色いジャケットの男性に近づいたところ、間にいたもう一人の男が、職員に向けて、至近距離から銃弾を3発放った。男性は左ももを撃たれ、近くの病院に搬送された。容態は安定しているという。犯人らは、黒のメルセデスベンツに乗って逃走した。同日午前にはブロンクスで女性が銃で撃たれて死亡する事件が起きたばかりだったこともあり、発砲事件が起きた52丁目と十番街と十一番街が一時封鎖され立ち入り禁止となった。警察の黄色いテープが貼られて立ち入り禁止区域になったブロックに眞子さん小室圭さん夫妻が住むアパートがあり、発砲事件が起きたのは、眞子さんが住むビルの玄関前からわずか10メートルたらずの場所だった。現場は飲食店が多く立ち並ぶ大通りから、一歩入った静かな通りで昼間でも人通りが少ない。犯人が逃走した黒塗りのベンツは同日午後、マンハッタンの27丁目チェルシー地区に乗り捨てられているのを警察が発見した。盗難車と見られ容疑者は逃走中。事件から2日後の午後、現場付近は閑散としていたが、ホームレスが空のガラス瓶を道路に叩きつけて割るなどしていた。近くの路上でたばこを吸っていた住民に話を聞くと事件の時に大きな叫び声がして道路に血痕が残っていたと話す。事件のあった路上に面したカフェの従業員は、事件を目撃したが話す立場にないとコメントした。

(写真)銃撃されて男性が負傷した事件現場の歩道。すぐ後方の建物が眞子さん夫妻が住むアパートビル。(12 日午後4時、本紙撮影)

ネイルでショー彩る

NYファッションウィーク
大活躍のSKIN DEEP NYC

32人のモデルに30分でネイル装着

 恒例のニューヨーク・ファッションウィークの舞台裏で活躍する日本人女性たちがいる。華やかなランウエーを颯爽と歩くファッションモデルたちの指元を彩るネイル。東京でネイルスクール2校、ニューヨークのミッドタウンで直営サロン、スキン・ディープNYCを経営する名取由稀江さんが、ネイリストたち8人とバレンタインデーの14日夜、ウォール街近くのビル内特設ステージで行われた人気デザイナー、ラカン・スミスのショーのネイルを手がけた。10年以上NYファッションウィークに参加している名取さん、今回も5人のデザイナーから依頼を受けて引っ張りだこだ。(写真:ショーが始まる前、メイクをしているモデルにネイルを装着する名取さん(右)とチームのメンバーネイリスト(14日午後5時半、写真・三浦良一))

 この日は午後8時のショー開始に合わせて午後4時に会場入り、本番2時間前にはメイクとヘアのセットが始まる。30分で32人のモデルたちに手際良くつけ爪をつけていった。