帰国生の中学受験 成功者の勝ちパターン

田畑康・著

 ニューヨーク、ロンドンなどで帰国生、海外生、インタースクールの生徒などへの英語・国語指導歴20年以上で、自身も帰国生だった教育コンサルタント、田畑康さんが『国語と英語同時並行で進めると世界が広がる本』を出版した。元早稲田アカデミーNY校の校長を務めた同氏は、受験の成功者たちの勝ちパターンを分析、そこから逆算した受験方法と戦略について解説している。具体的内容は「英検2級以上を持つ小学生」の中学受験について悩む保護者向けに書き始めたアメーバブログ「帰国子女の保護者を静かに応援する元塾講師・田畑康のブログ」の記事をベースに加筆したものだ。

 渋幕中の英語と東大の英語、英検1級の小学生は何語で考える? 母語教育の重要性など、海外在住保護者にとって興味を引く目次が並ぶ。日本では教育改革の一部として、2002年度に小学校で英語活動が「総合的な学習の時間」の一部として導入されて以来、英語は段階的に正式科目への道を歩み始め、2020年に小学5、6年生の外国語科目となった。本書では現段階での早期の英語教育には批判的な意見も述べるが、英語が好きな子供にはどんどん英語を習わせましょうというスタンスで論旨を展開、単に受験テクニックやノウハウではなく、言葉を通じて広がる世界の魅力、その土台となる母語の大切さを語る。キンドル版電子書籍またはペーパーバック(1210円)amazon.co.jp で販売中。