SHOGUN 4部門受賞の快挙 ゴールデングローブ賞

「この賞は重い」真田

歴史的瞬間再び

 「いやあ、重いですねー!このトロフィーは。7年前に企画がスタートした時にはまさか賞を獲るとは思いもしませんでした。だからこそ重さが身に沁みます。70%が日本語のセリフですから僕にとっては大きなギャンブルでした。侍スペシャリストを起用し、青い目で見た侍ではなく、日本人の文化を確かな目線で見せたかった。この作品からハリウッド業界が何かを学んでぜひとも進歩して欲しい。俳優としてでなく制作者として大きな責任を感じていただけに今は喜びで一杯です。全てはチームの努力のおかげです」

 1月5日 ビバリーヒルズの第82回ゴールデングローブ授賞式の会場で、「ショーグン」が最優秀TVシリーズ賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、の4部門で受賞した際の真田広之(64)のコメントである。

(写真上)ゴールデングローブ賞受賞を喜ぶ左から三浦按針役のコスモ・ジャルビス、サワイ、真田、浅野 Photo@GG2025

 名前を呼ばれた瞬間にぎゃーっと叫んで天真爛漫に喜んでいた助演賞受賞の浅野忠信(51)はインタビュールームでもはしゃぎながら「もうベリー、ベリー、ハッピーです。僕の役には人間味がたっぷりあって、ずる賢かったり、コロコロ意見が変わったりで、現在の自分と照らし合わせながら演じました。僕にとっては一番大好きな役でしたから脚本を読んだ時からラッキーな日々でしたね。とにかくベリーハッピーです。撮影の真っ最中にロスに来たので明日すぐに日本に帰らなきゃならないのですが、いやあ、感激しました。サンキュー・ベリマッチ!」と人気俳優の多忙ぶりを覗かせていた。

賞に名前を刻んでもらって喜ぶアンナ・サワイ

 女優賞受賞のアンナ・サワイ(32)はニュージーランド生まれ、10歳の時に日本に帰国したバイリンガルの女優で、トロフィーに名前を刻んでもらうカウンターでは感極まった表情を見せていた。

 1980年のオリジナルの「ショーグン」で島田陽子(1953〜2022)が日本女優として初めてゴールデングローブを受賞した際、ワタクシめも同伴して歴史的瞬間を目の辺りにしただけに何とも嬉しい快挙であった。

 ちなみにアメリカ人は「ショーガン」と発音して、ほとんど英語化した言葉になっているのも微笑ましい限りである。 (成田陽子)

 1980年の「ショーグン」島田陽子 ゴールデングローブ アジア人女優として初めて受賞。共演はリチャード チェンバレン。(Photo: Paramount pictures)