松村亜里さんNY紀伊國屋で講演会
NY在住のポジティブ心理学者・松村亜里さんが『うまくいかない人間関係逆転の法則』出版記念トーク&サイン会を、11月1日午後、紀伊國屋書店NY本店で開催した。
松村さんは医学博士・臨床心理士・認定ポジティブ心理学プラクティショナーで、ニューヨークライフバランス研究所(https://lifebalanceny.org/)と、オンラインサロンAri’s Academiaを主宰している。NYではじめた一般向けの心理学講座が人気となり、現在はオンラインで世界中に発信している。トーク&サイン会後にはアフターパーティーも開催された。
講演では、自分にポジティブな思考を引きよせる理想の状態にするためには、自らの自己肯定感を高めることが不可欠の要素であるとして、会場に集まった参加者同士が3人単位のグループを隣の席同士で作って、最近よかったことを伝え合う「感謝のピンポン」、相手の良さ、強さは何か、いま欲しいものは何かなどを口に出して相手に伝えるワークショップを行なった。幸せになるには、よい人間関係が必須の条件であることを身近に感じてもらうための実験だ。
「今回の本は、こじれた人間関係を根本解決するためのいくつかの法則を書いたものですが、これまでに出した『心理的安全性』『自己効力感』『自己肯定感』『強みの育て方』『世界に通用する子供の育て方』どれも自分を高め、育むことを念頭に書いたものです」という。鬱状態から普通に戻すための臨床心理学はあるが、幸せな人がなぜ幸せなのかを研究する学問がないことに着目してポジティブ心理学を説いている。
「成功した人が幸せなのではなくて、幸せな人が成功するんです」。起こってしまったことをいつまでもクヨクヨ考えずに前向きに、そんな明るい強さが鍵のようだ。心理学を通して「人間が幸せになるための条件」について次作の構想も動き始めている。 (三)