MUFG三菱UFJ銀行を表彰
第43回日米ソーシャルサービス(JASSI)の年次晩餐会が24日夜、イエールクラブで開催された。当日はニューヨーク総領事の森美樹夫大使が、同団体の長年の日系社会に対する奉仕貢献活動に感謝の言葉を添えて祝辞を述べた。当日のエンターテインメントとして歌手のKana(植村花菜)が「新しい世界」「Happiness」「トイレの神様」の3曲を歌って会場全体を温かな感動で包んだ。
本年度のコミュニティー・リーダーシップ・アワードは、MUFG三菱UFJ銀行に贈られ、小池塁執行役員・米州総合管理部長に記念の盾が望月良子理事長から手渡された。JASSIは1981年の創立以来、福祉サービスを無償で提供しているニューヨーク州認定非営利団体。日常生活をする上で直面する問題から、言語、文化および制度の違いによって生じる複雑な問題まで、支援を必要とする人たちの生活の質の向上を図ることをミッションに、専門教育・訓練を受けた日・英バイリンガルスタッフが守秘義務遵守のもと無料で相談に応じている。
(写真トップ)本年度のアワードを望月理事長(右)から受ける小池氏
岡崎奈津子ディレクターがJASSIの活動報告を行った。昨年7月から今年6月までの2024年会計年度で1127人の対応をし、7485件のコンタクトをした。このうち400人が高齢者の対応だった。ホットラインの対応実例としてニューヨーク在住の若い日本人女性美容師がビデオ映像で証言した。
その女性は、がんにかかっていることが最近分かり、自分の加入している保険で手術をしてもらえる病院を苦労の末に探し、ようやく手術の予約を取ったものの手術数日前になって保険は適用できないとの通知を受けた。どうしていいかわからず途方にくれたが、JASSIに連絡したところ保険の問題を解決してくれ、無事に手術を受けることができたという。「不安のどん族にあって救われた」と感謝の言葉を述べた
医療保険の問題に限らず、家賃を突然大幅に値上げされたなどのトラブルや悩みを抱える在留邦人は少なくなく、JASSIは困った時に相談できる「駆け込み寺」としてNY日系社会最後のセーフティーネットの受け皿としの役割を果たしている。