カーネギーホールで25、27日
ジュディ・ガーランドの人生、代役兼付き人の視点で描く
女優の戸田恵子が25日(火)と27日(木)午後8時からカーネギーホールで、一人舞台「虹のかけら」(フジ・サンケイ・コミュニケーションズ、FCI主催)を上演する。映画「オズの魔法使い」で全世界のアイドルとなった天性のミュージカルスター、ジュディ・ガーランドの人生を、代役兼付き人として支えた同名のジュディ・シルバーマンという1人の女性の視点から描いたオリジナルストーリーだ。
この作品は、戸田の還暦の記念に演出家の三谷幸喜氏が書き下ろしたもので、初演は2018年5月。パンデミックを挟んで5年ぶりの上演となる。プロットや歌う曲目などは日本とほぼ同じだが、音楽の殿堂カーネギーホール用に芝居を幾分コンサート寄りにリメイク、日本版を少しシンプルにしたニューヨーク・バージョンとなる。ステージは日本語で、字幕なしの舞台となる。(写真右:東京公演の様子(撮影・宮川舞子))
三谷氏とは、彼の初映画監督作品「ラヂオの時間」以来数々の舞台やテレビドラマなどで仕事を共にしてきた仲だけに、還暦記念の作品にどんな内容のものを作ってくれるのか、戸田さんからリクエストしたのは「著名な歌える人の生きざまを歌と芝居で伝える、人生も面白い人の話はどうか」ということだけ。三谷氏からジュディ・ガーランドで彼女の一生を語れる話を作ろうと言われ、迷わず「面白いと思いました。ストレートに表現するのではなく、三谷さんらしい一捻りがあって。三谷さんの作品にはいつも胸がキュンとなるところがあって、今回の作品でも彼女が苦しんだところも臆せずに描かれていて、まるで1本の映画を見たような気分になれる作品です。リラックスして気楽に楽しんでいただける作品です。ニューヨークの皆さん、どうぞ見にいらしてください」と話している。会場はワイル・リサイタルホール(西57丁目154番地)入場料80ドルから。チケットは電話212・247・7800、
carnegiehall.org 劇場窓口のボックスオフィス。
とだ・けいこ=子役として芸能界入りし、16歳で上京。1974年に演歌歌手「あゆ朱美」としてデビュー、77年に「劇団薔薇座」に入団し、同劇団の看板女優として活躍。声優としても活動し、「機動戦士ガンダム」(79)のマチルダ・アジャン、「ゲゲゲの鬼太郎」の鬼太郎(85〜88)や「それいけ!アンパンマン」(88〜)のアンパンマンなどで広く知られる。主な出演作に、映画『ラヂオの時間』、ドラマ『遺留捜査』シリーズ、舞台『なにわバタフライ』『歌わせたい男たち』など。