ロサンゼルス「勝や」グループのシェフ、エルナンデスさん優勝
米国大会
日本料理に深い関心を持ち、知識と技術の向上を目指す外国人料理人を対象に、農林水産省が毎年開催している世界規模のコンテスト、第11回和食ワールドチャレンジ・アメリカ地区大会が4日、ニューヨークのインスティテュート・オブ・カリナリー・エデュケーションで開催された。
今年のテーマは “Your Perspective on Japanese Cuisine “で、競技者は120分間で指定された皿に5品を盛り合わせた料理を作った。日本料理の知識や経験だけでなく、その背景にある哲学やオリジナリティも重視される。今年は、全米から集まった6人のシェフが腕を競い合った。 総合審査の結果、優勝はロサンゼルスの「勝や」グループのレネ・エルナンデスさん(38)。2位はボストンのフュージョン・キッチンのデスモンド・ユー・ワイ・チョウさん(63)、3位はニューヨーク州アップステートのバーガーフィのアンドリュー・ブッシュさん(20 )が入賞した。エルナンデスさんには、京都の料亭での2週間の料理研修が用意されている。
(写真上)優勝したエルナンデスさん(中央)、2位チョウさん(右)、3位ブッシュさん(左)
審査員は、アメリカで日本の味を広げている2人の日本人シェフ: ブルックリンにある蕎麦屋「卯月」のオーナーシェフであり、農林水産省から任命された日本料理親善大使の小谷修一シェフ、NYで唯一の精進料理店「嘉日」の元総料理長で、在職中ミシュランの星を獲得した阿部大紘シェフ、ジャーナリストでアイアンシェフ審査員、ラジオ番組「JAPAN EATS!」のホスト兼プロデューサー、片山晶子氏の3人。プログラムの一環として、「だしと一汁三菜」のワークショップが開催され、阿部シェフと、米国唯一のだし専門店であるブルックリンの「だし尾粂」の井上裕基セールスマネージャーによる調理実演が行われた。参加者はこれらのバリエーションを味わい、味のニュアンスを楽しんだ。表彰式では、主催者を代表してNY総領事館経済部の田井貴領事が日本食の普及に努める米国のシェフたちに労いと感謝の言葉を贈った。