JAAビジネス・ウーマンの会講演会
「現状だとトランプに勝てない」
津山さん大統領選を語る
JAAビジネスウーマンの会(石田圭子会長)は18日、ニューヨーク日系人会で国際ジャーナリストの津山恵子さんを迎えた講演会「どうなる2020年!? そして気になるアメリカ、大統領選挙の行方を語る」と題した講演会を開催した。大統領選挙で現地に足を運んで取材を続ける津山さんが、分かりにくい世界情勢を紐解きながら大統領選挙の行方を分析した。
講演の中で、津山さんは、ポピュリズム政権の台頭、不穏な中東情勢、北朝鮮問題、米中貿易摩擦の不安定化、英国のEU離脱問題、日韓関係の先の見えない亀裂、保守化する若者、気候変動による世界的な自然災害などに言及しながら、来年に控えた米大統領選挙について持論を述べた。
民主党候補はジョセフ・R・バイデン、ピート・ブティジェッジ、エリザベス・ウォーレンの3者に絞り込まれてきているが、現在では誰がリードしたとしても予想通りの結果は期待できないと述べ、選挙取材現場でトランプ大統領の相手を威圧する迫力に勝てる候補はいまのところ民主党候補者にはいないのではないかとの見方を示した。
これに関連してブルームバーグ前市長が出馬の準備をしていることやヒラリー・クリントン前候補が出馬の可能性を排除しないと言っている点について会場からの質問に応え、「ブルームバーグ氏は共和党的なところと民主党的なところを両方持っているが、いまからではちょっと遅いのではないか、また、大富豪ということで、サンダースやウォーレンを支持している格差で落ちこぼれた若者たちの層が彼をどう受け止めるの分からない。また、ヒラリーは、民主党の幹部が「(出馬は)やめてください」と止めるのではないか。ファーストレディーで元上院議員で国務長官経験者という政治家としては、過去最大のクオリフィケーションを持っていたにもかかわらず、ヒラリーを勝たせることができなかった民主党自体の弱さを感じないわけにはいかないことと、あと付け加えるなら、女性候補を勝たせる心の準備というものが、民主党の男性有権者の間に整っているのかが疑問だ」と述べた。