伝統と革新の美学

NYの和技WAZA2店舗で高岡漆器と螺鈿ガラスフェア

「NYの人に新商品 知っていただきたい」

天野漆器株式会社 常務取締役 天野真一さん


「高岡の伝統ある漆器と美しい螺鈿(らでん)ガラスの新商品をニューヨーカーの皆さんにぜひ知っていただきたい」と話すのは、天野漆器株式会社(代表取締役:天野 隆久)の五代目、常務取締役の天野真一さん。
株式会社和技WAZA(本社:東京都港区、社長:伊藤 隆祥)が、米国・ニューヨークで運営する「和技WAZA」ショップ(全2店舗)で、「螺鈿(らでん)ガラスフェア」を10月23日から29日まで開催した。同フェアは、伝統的な高岡漆器の「螺鈿」にフォーカスし、螺鈿を進化させた「螺鈿ガラス」をニューヨークで広めていくのが目的で初めてニューヨークで商品を並べて新商品をアピールした。タイムズスクエア近くにある「和技WAZA」紀伊國屋書店では、26日に、「螺鈿ガラス」のデモンストレーションを行い、ソーホー地区にある「和技WAZA」店でも23日から29日までイベントを開催して好評を得た。  螺鈿とは正倉院御物にも、遣わされている、天平以来の卓越した伝統工芸技法の1つ。あわび貝など、虹の様な輝きを持った貝殻を、約0・1ミリの薄さにして、刀・針などを用いて細片をつくり、これを組み合わせて、山水や花鳥を表現する技法は、高岡の代表的な技法の1つであり、華麗優美の代表的な漆器としても1975年に国の「伝統的工芸品」として、指定を受けている。
透明感と硬質な美しさ、様々の光を通して、表情を変える楽しさ、音の響きといった特長をもつ「ガラス素材」に螺鈿技法を取り入れ、漆で仕上げている。ガラスを通して見える、貝独特の虹に様な輝きと漆の持つ温もり。東洋と西洋の美しさの融合、伝統と現代が併せ持つ、高級感あふれる逸品が揃っている。ぐい飲みは80ドルから販売。