山野内大使が勲章伝達
日米相互理解促進及び日米文化交流に貢献したとして民間人では最高位の旭日中綬章を受章した櫻井本篤元ジャパン・ソサエティー理事長、元在ニューヨーク日本国総領事館総領事・大使(77)に対する叙勲伝達式が6日、ニューヨーク総領事の山野内勘二大使公邸で開催された。
櫻井さんは、米国三菱商事社長在任中にニューヨーク日本商工会議所会頭を務めた。2006年には民間出身初の在ニューヨーク日本国総領事・大使に就任し、38年に及ぶ商社勤務で培った国際経験と豊富な人脈を生かし、大使として日米交流活動に大きく貢献した。2009年にはジャパン・ソサエティーに初の日本人理事長として就任、在任中の10年間で、リーマン・ショック後で基金が大幅に減少していた同団体の財務状況を黒字化させることに成功、特に東日本大震災直後に立ち上げた「東日本大震災支援金」は、米国の民間非営利団体のなかで最も多い1400万ドル以上の募金を集め、現在までに東北で復興活動を行う45団体69の事業に助成されている。
櫻井さんは「大変名誉なことで喜んでいます。民間企業、総領事館、ジャパンソサエティーとそれぞれ対面する人が違うという異なったフェーズで、どうやったらお客さんに喜んでもらえるのかを考えるのはとても新鮮な体験でした。前にやった仕事が次の仕事に役立つという密接な関係を持っていたことも自分がパブリックサーバーとしての仕事を続ける上でよかったです」と叙勲の喜びを語った。
現在は東日本大震災で孤児となった子供達を支援する団体やニューヨークの日本食レストラン協会などのアドバイザーを務めるほか、今後はアメリカ社会とアジア系との橋渡し役となる新たな分野にも力を注いでいくという。
(写真)左から信子夫人、櫻井さん、山野内大使