「ワーク・フロム・エニウェア(WFA)」が合言葉
NPO法人ジャネットがウェブサイト刷新
NPOジャネット(榮枝洋文代表)はIRSの非営利501の資格を2010年に登録以来、ニューヨークに在籍する企業人が「メンター」となり、若手の人材へ知見を共有する活動「Future Japan MENTOR Network(FJMN)」を2013年から開始して9年目に入る。
これまではニューヨークに来る若手を対象にエグゼクティブの英知を提供していたが、その若手が成長し企業人としてニューヨークに戻ってくるケースも生まれてきた。
コロナ禍でWFA(Work From Anywhere=ワーク・フロム・エニウェア)の概念が昨年以来広まり、FJMNのメンバーもニューヨークや東京に限らず、世界の各地で活躍しオンラインで集まるようになった。この活動趣旨に沿う形で今月ウェブサイトのデザインを一新した=写真下=。ウェブサイト構築には元ジャネット理事の任期を務めた山田惠さん、FJMN活動メンバーだった野原木綿子さんが務めるニンバス・ワークス(Nimbus Works)社に依頼。FJMN活動を良く知る二人のおかげでスムーズな移行が完了した。
NPOジャネットの日々の活動は、オンラインでのグループメールやカレンダーやドキュメントを共有して進める「バーチャル」組織として運営している。たとえば年度の確定申告などは在東京メンバーがニューヨークの会計事務所と連携してファイリングを行っている。WFAを合言葉にNYから世界で活躍する仲間と共に成長していく。
ニューヨークのNPO理事として就任していた7人の理事の構成が、現在は日本在住が3人 、ニューヨーク在住が4人の比率になっている。
時差を越えてオンライン参加
FJMNの定例活動として参加している「NY一旗(ひとはた)会」は事業主の集まりで、会合主旨がFJMNの活動と一致するため、FJMN発足時から相互活動支援を行っている。
川畑孝史さん(26)はソフトバンク株式会社の福岡拠点で新入社員として2021年4月から企業人スタートをした。「私が大手企業に就職し、大きなチャンスをいただけているのも、FJMNでの「能動的な姿勢」にエグゼクティブから気づかせてもらったおかげ」としている。
奥田陽久さん(27)はインドネシアの首都ジャカルタで、日本資本の医療スタートアップの責任者として2019年から舵取りを行っている。
「誰かがやるだろう、と思うのは自分らしくない。損得ではなく自分の基準で社会に役立てればと思う」と、ニューヨーク時代からNPO支援を行ってきた心意気を継続している。
現状では、川畑さんと奥田さんが、遠方から一旗会にFJMN活動として参加している。彼らのような英知を得て成長した若手が、今度はエグゼクティブ役として広げていく「新たなステージ」に成長してきた。