知事のセクハラ認定

弾劾含め辞任要求殺到

NY州司法長官

 ニューヨーク州のジェームズ司法長官は3日、クオモNY州知事が退職者を含む州職員ら11人の女性に日常的にセクハラをしたと認定する捜査報告書を発表した。116ページにわたるレポートでは、クオモ氏が複数の女性に対して不適切に触ったり、無理やりキスしたり、抱き締めたりするとともに、不適切なコメントをするなどのセクハラをしていたという赤裸々な証言が明るみに出た。

 公表直後から辞任を求める声が高まり、州議会での弾劾手続きが勢いを増す可能性があり、長年の政治的盟友であったバイデン大統領も、クオモ知事を今回はかばうことなく辞任を勧める発言をした。

 これに対し、クオモ知事は、「誰に対しても不適切に触ったり、性的に誘ったりしたことは一切ない」と述べ、報告書が正しい内容ではないと反論し、辞任を否定したが、弾劾裁判や刑事告発にも進む可能性があり、来年秋の知事選を待たず知事の座を追われるのは時間の問題と見られる。同知事はは2011年に就任し、現在3期目。昨年春の新型コロナウイルスの感染拡大初期の記者会見が連日全米に報じられ、知名度を高めた。