日本からこんな アイデア商品

アメリカ人バイヤーもびっくりワンダフル

携帯用スピーカーに耳を澄ますバイヤー

SHOPPE
OBJECT
2019

 ニューヨークのマンハッタン・ピア36で10日から12日まで開催された国際見本市SHOPPE OBJECTで日本のデザインが注目を集めた。「パンが光ってる!」と来場したバイヤーたちが目を丸くしたのは、本物のパンからできたインテリアライト。出品したのは兵庫県神戸市に本社を置く「パンプシェイド」。フランスパンやクロワッサン、食パンまで、中をくり抜いてライトに加工している。同社アーティストの森田優希子さんは「日本では「パン屋さんのディスプレイなどで人気があります」という。
 また、特注の大型スピーカーを製造するクラッピン・ジャム・ウッズ(本社・愛知県半田市)の原田佳文さんが作った木製の携帯電話用のスピーカーには、ブルックリンの家具販売会社のインテリアデザイナーでオーナーのフランチェスカ・メシーナさんは「素晴らしい音ね」と聞き惚れて、その場で早速注文を入れていた。
 また会場ではスチール工具の東洋スチール株式会社が小物ケースを紹介、硝子食器のスガワラも高品質をアピールした。
 SHOPPE OBJECTは、かつて「NY NOW」に出展していた企業が主催者となり、2018年8月に約100社の規模から始まった新しい見本市。出展者やデザイン性の高い出品物が注目を集めて大きな反響を呼び、2月には200社に出展規模が倍増した。今回は会場をファッション・デザイン関連企業からの注目を集めているピア36に移し、約400社規模で開催された。今回の展示会出品に関しては、ジェトロ支援で国内から20社が選定され、「ショーケース・ジャパン」というジャパンブースを出し、大勢のバイヤーが訪れた。  
 ジェトロ・ニューヨーク事務所の杉山玲子次長は「この見本市はライフスタイルに注力したものなのでそれにマッチした企業が出展している。日本製品は繊細なデザインと技術に裏打ちされたクオリティーが強みになっている」と話している。