相撲と寿司で日本文化紹介

小錦さん解説、NY8公演完売

 日本の力士たちによる「相撲」と「日本の食文化」を紹介するイベント「相撲+寿司」がブルックリンのネイビーヤードにあるデュガル・グリーン・ハウスで6月14日から21日まで5日間8公演が開催された。日本の国技「相撲」を寿司とセットにした文化紹介型エンターテインメントでイベントのホストは、日本相撲界のレジェンド、小錦八十吉さん(61)。イベントは連日1公演あたり800人余りの観客を動員する大盛況で、NY開催は今回が3年目。

(写真上)ニューヨーカーも上半身裸になって土俵で相撲を取って観客は大喜び(写真・三浦良一)

名司会と解説をした小錦と記念撮影するアメリカ人観客たち

 冒頭は、小錦さんの英語解説により、会場中央の特設土俵で力士たちが押し出し、上手投げ、寄り切りなど84種類ある相撲技の代表的な必勝技や、禁じ手を実演披露したほか、相撲部屋での日常の稽古方法などが紹介され、相撲文化の歴史を丁寧に説明した。

 会場は、観覧席(75ドル)から土俵前3列の食事テーブル観覧席とVIP席(375ドル)まで4種類が設けられ、チケットとセットになっている弁当寿司を食べながらショーを見るスタイル。日本の相撲界で活躍してた力士による試合観戦、力士たちが観客の質問に答える質疑応答のコーナー、観客が土俵入りして力士と対戦するバラエティーに富んだエンターテイメント。会場から参加したニューヨーカーたちも上半身シャツを脱いで力士たちとがっぷり四つに組んで大奮闘。日本の地方巡業さながらの市民交流の盛り上がりを見せた。

 小錦さんは「アメリカの人たちがとても相撲を大切にしてくれるのをすごく感じる。自分は日本が大好き。それしかない。だから相撲カルチャーをわかりやすく広くアメリカのファンたちに伝えたい。昔、大相撲はマジソンスクエアガーデンでやったけど、自分が目指すのはそこじゃない。分かる?」と語り、ファンやゲストたちとの写真撮影に快く応じていた。出場力士6人の中には、日本の人気急上昇の格闘技ブレイキングダウン12で安保瑠輝也と対戦したスダリオの弟関の顔も。当日は、ニューヨークのマウントフジレストランが日頃お世話になっている顧客17人を土俵間際最前列の席に招待した。相撲チーム一行はこのあと、ワシントンDC4公演、ナッシュビル5公演、シカゴ5公演に向かった。

力士と記念撮影するマウントフジレストランのナンシー・コオーナーCEO(左)と招待客の一人、川野作織コーリン社長