フランク・ロイド・ライト 米国内8か所の建築物、世界遺産に承認

 ユネスコは7日、アゼルバイジャンの首都バグーでの世界遺産委員会で、建築家フランク・ロイド・ライト(1867〜1959)が手掛けたソロモン・R・グッゲンハイム美術館を含む米国内8か所の建築物を世界遺産として承認した。
 これまで20世紀の現代建築としてはフランス人建築家ル・コルビュジェの作品が登録されているが、米国人としてはライトが初めて。同委員会は今回登録されたライトの建築物について「大学中退後に移住したシカゴの影響や自然豊かなプレーリー様式、さらに現代主義者としての創造的な試みなどの経歴が多種多様な住宅や美術館の建築に活かされている」と伝えている。
 今年の同委員会開催前までに世界1092か所が同遺産に登録済みだが、米国内には23か所と少なかった。
 トランプ大統領は今年初旬、同機関がヨルダン川西岸のヘブロンをパレスチナの遺産として承認したことを「反イスラエル主義」として、イスラエルと共にユネスコ正式離脱を決定した。米国は11年以降、同機関への資金援助を停止しており、会議の参加は認められているが、今年のライトの建築物を含め世界遺産認定の権利はない。