古本さんに旭日単光章

NY総領事公邸で伝達

 令和4年春の叙勲で旭日単光章を受章した人権活動家でニューヨーク広島会名誉会長の古本武司さん(77)に対する叙勲伝達式が6月28日夕、ニューヨーク総領事公邸で行われた。

 同氏は、第二次世界大戦中に日系人の強制収容所で生まれ、少年時代を父親の故郷である広島市で過ごし、ベトナム戦争時には米軍兵として出兵した経歴を持つ。退役後、ニュージャージー州フォートリー地区で古本不動産を創業。また同氏は、ニューヨーク広島会名誉会長として、また人権活動家としての各種活動を通じ、ニューヨーク州及びニュージャージー州における日系人社会の地位向上及び日本・アメリカ合衆国間の相互理解の促進、友好親善に寄与してきた。同氏は今年1月に在外公館長表彰も受けている。古本さんは「今年は、日系人が戦時強制収容されて80年なので特に、こういう時に叙勲することが意味があると思った。今年人権アワードももらい嬉しい。平和というものほど大切なものはない。戦争は酷い。広島の原爆のあとも過ごしている。そういうことがないよう、歴史を知らせていくことが大切だと思う」と話した。今年のベテランズデーには、日系二世部隊の退役軍人関係者も行進する計画だという。伝達式では地元フォートリーのマーク・ソコリッチ区長が祝辞を述べ、子息のスコットさん(42)の音頭で乾杯、多くの日米関係者から祝福を受けた。

(写真)ニューヨーク日本総領事館の村上広報センター長(右)から勲章と賞状を受け取る古本さん(6月28日NY総領事公邸で)