NY日本シネフェスト、短編16作品を上映盛況

多様性テーマに

 今年で8年目を迎える「日本」をテーマにしたインディペンデント短編映画祭「ニューヨーク・ジャパン・シネフェスト(NYCJF)」(共催・マークリエーション)が、5日と6日、アジアソサエティーで開催された。今回は短編映画16作品を2日に分けて各8作品上映した。
 今年は「ダイバーシティー(多様性)」をテーマに、アニメ、ドキュメンタリー、ドラマ、実験、音楽と幅広いカテゴリーから作品が選ばれた。「カメラを止めるな!」で空前絶後のヒット作品を生んだ上田慎一郎監督の「正装戦士スーツレンジャー」、日系人強制収容所をテーマにした「ミニドカ」(西倉めぐみ監督)、人情ドラマ「オフク」、山伏にスポットを当てたドキュメンタリー「マウンテン・モンクス」など、バラエティーに富んだ作品が並んだ。
 6日は「オフク」主演のオフク、「ミニドカ」の西倉めぐみ監督、7日は、「ミスユーラブ」主演のリエの舞台挨拶があたった。
 NYCJFは、ニューヨークを拠点に活動する3人の日本人、俳優で映画監督の鈴木やすさん、映像作家の古川康介さん、イベント・音楽プロデューサーでマークリエーション代表の河野洋が2012年に設立した。
「押絵ト旅スル男」 (塚原重義、アニメ)は、江戸川乱歩原作の短編をアニメ化した作品で兄想いの弟と夢想家の兄が織りなす、極彩色の幻想物語。明治と昭和、昼と夜、狂気と正気、ガラス玉のあちらとこちら。夕闇の奥底に浮かんで消える、夢うつつの「のぞきからくり」がレトロなタッチの作画で郷愁を誘った。(三)