ジャパンパレード11日に開催

セントラルパークウエスト午後1時スタート

 第3回「ジャパンパレード」が5月11日(土)に開催される。同イベントを主催するジャパンデー・インク(社長兼会長・山口幸一双日株式会社専務執行役員兼米州総支配人、名誉会長・森美樹夫NY総領事・大使、事務局長・吉井久美子ゴージャス・エンターテイメント社長)が4月26日総領事公邸で記者会見した。ウエストチェスター郡の日系議員デービッド・T・イマムラ氏が祝辞を述べた。

 今年のパレードのグランドマーシャルを務める元車いすテニス選手の国枝慎吾氏=写真右上=がビデオで開催に向けたメッセージを寄せた。今年は日本からのスペシャルゲストとして、『舞台「鬼滅の刃」』のキャストを迎える。「鬼滅の刃」(原作:吾峠呼世晴、集英社ジャンプコミックス刊)は、2016年から2020年まで「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された大人気作。『舞台「鬼滅の刃」』は、2020年に初演、作品の世界観に寄り添う音楽やアクションが継続的な人気に繋がり、23年には第4弾『舞台「鬼滅の刃」其ノ肆 遊郭潜入』が上演された。

 ジャパンパレードでは、舞台版のキャストから竈門炭治郎(阪本 奨悟)、嘴平伊之助(佐藤 祐吾)、煉獄杏寿郎 (矢崎 広)、胡蝶しのぶ(門山 葉子)を迎える。『舞台「鬼滅の刃」』のキャストはニューヨーク初登場となる。

 またUSジャパン・ツーリズム2024年PRの一環として映画「スターウォーズ」のキャラクターを乗せたフロートも登場することが日本政府観光局ニューヨーク事務所(JNTO)の山田道明所長から発表された。パレードは午後1時から午後3時30分までセントラルパークウエストの81丁目から67丁目までを96団体と個人が行進する予定。

 同パレードは日米交流、NYへの感謝、日系社会の連帯強化を目的に開催され、パレードのほかに今年もジャパンフェスの協力を得て、日本のお祭り屋台の食べ物など20あまりのテントがストリートフェアとして72丁目のセントラルパークウエストとコロンバスアベニューの間に登場するほか、日本文化紹介の書道や折り紙、ハローキティとの記念写真撮影、能登半島地震被災地支援の寄付募金活動をするテントも参加する。パレードの詳細は公式サイトhttps://www.japanparadenyc.org/を参照する。

アートコンテスト

田原沙織さん優勝

 今年のパレードのメイン・アート・イメージにはアートコンテストで優勝したブルックリン在住の田原沙織さん=写真右下=の作品=写真中央=が選ばれた。

 和傘をモチーフに日米国旗とニューヨーク、祭り、桜を描いた。田原さんは広島県生まれ。UX/UIデザイナー 。2012年に来米。16年にNY市立大学MFA修士課程修了。主な仕事は、UX/UIデザイン、フロントエンド開発、インタラクティブデザイン。休日は家族と過ごす。趣味はイラスト制作。

「鬼滅の刃」見たいけど・・・

日本人児童の心配
土曜日開催のジャパンパレード

記者会見する左から吉井事務局長、森名誉会長、山口会長

 第3回「ジャパンパレード」が5月11日(土)に開催される。同イベントを主催するジャパンデー・インク(社長兼会長・山口幸一双日株式会社専務執行役員兼米州総支配人、名誉会長・森美樹夫NY総領事・大使、事務局長・吉井久美子ゴージャス・エンターテイメント社長)が4月26日記者会見とキックオフイベントを総領事公邸で開催した(1面に記事)。質疑応答で、昨年のジャパンパレード後に、補習校保護者から上がった日曜日開催への見直しができなかった理由と、日本から呼ぶアニメの人気キャラクターの鬼滅の刃を補習授業校児童が少しでも見られるよう同グループの行進開始時刻を調整してはどうかとの本紙の質問に対して、吉井事務局長が「残念ながらすべての人を喜ばせることはできない」と述べ、「昨年の記事が出たあと各補習授業校に直接確認したところ、土曜日の開催でも全く差し支えはないという回答だった。日曜日の母の日に開催することに反対する声もかねてからあった。本番でパレードを見ることができなくてもSNSや動画などで後で見ることはできる」などと述べた。また鬼滅の刃の行進開始時間について補習校の下校時間を配慮するかという点については言及せず「行進順番はまだ決まっていない」と述べるに止まった。ただ山口会長は記者会見後、「できるだけ調整したい」と述べた。NY補習校幼初等部の下校時刻は12時50分だ。

補習校に通う児童置き去りにするな

 昨年のパレード開催後、補習授業校に子供を通わせる保護者の武田秀俊さん(会社経営)は、次のように語っていた。「補習校の子供たちとその親たちは、日本人コミュニティにおいてある一定の規模を占めている。日本ではできない経験をする、 海外における日本の位置づけを知る、つまり日本を相対的に見る力をつける、現地校において日本を考える機会を提供するといった教育的観点からも、今後の国際交流を担う子供たちに早くから、そのような体験を、これほどの規模で経験する機会は非常に貴重だと思っている。ジャパンデーはもともと日曜開催だったのが土曜に変更された理由があるのだと思うが、来年以降に関しては、できれば補習校の子供たちも参加できる形にしてもらえれば、よりよいイベントになるのではないか」。

 ニューヨーク補習授業校には約600人、ニュージャージー補習授業校には約400人、NY育英学園のサタデースクールに約500人、リセ・ケネディ日本人学校の土曜課程に約150人の児童生徒が在籍している。このほかにも土曜日に授業をしている日系の学校は多い。(数字は本紙2023年5月20日号既報現在)