【編集後記】 5月16日号

◼️【編集後記】
みなさん、こんにちは。新型肺炎コロナウイルスに感染した子供が川崎病という感染症に酷似した症状を見せてニューヨーク州で3人死亡しました。今週号では在米日本人医師5人の小児科医に、親が気をつけるべき注意点などについてアドバイスを聞きました(4、5面、1面に関連記事)。コロナウイルスに感染して重篤な状況になって入院するのは当初ほとんどが60歳以上で、子供や若者の感染入院者がほとんどいなかったため、子供は感染しても症状が出ない、重篤にはならないという認識が広まっていました。でもこの2週間くらい前から異変が起こり、本紙先週号で「ミステリアスな症状で5歳児童が死亡」という記事を掲載しています。川崎病は、川崎富作博士がこの病気を見つけたので世界的に「川崎病」と呼ばれていて、一時小児性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群と言われていた病気で、現在の川崎病に似たこの症状は、小児マルチ炎症症候群と呼ばれます。全身の血管に炎症が起こり、発熱、両方の目の充血、唇や舌がイチゴ舌と言われる真っ赤になる、発疹、手足のむくみ、首のリンパの腫れなどの症状があります。親としてできることは「子供に感染させないことに尽きる」ということだそうです。「新型肺炎コロナウイルス(COVID-19)を発症させないこと以外に、小児マルチ炎症症候群を防ぐ方法はない」(加納麻紀/東京会場記念診療所・内科・小児科専門医)とのこと。ソーシャル・ディスタンス(2メートルの距離)と手洗いとマスク着用しか予防用法はないそうです。かかってしまったらどうするか、すぐに主治医に連絡することが大切とのことです。それでは、みなさんよい週末を。(「週刊NY生活」発行人兼CEO三浦良一)