性自認不一致は「X」

米国パスポート記載で今月11日から

 今月11日から、トランスジェンダー、ノンバイナリーまたは身体的な性自認が一致しない米国市民は、パスポートの性別欄に、特定不可および別の性自認として「X」を選択できるようになる。 アントニー・ブリンケン米国務長官は3月31日の会見で「世界のすべての人びとの自由と尊厳、平等の推進と保護に尽くすことを改めて断言する。つまり多様性を包含しながら、個人のプライバシーを尊重することである」と語った。性自認の尊重に関しては、米運輸保安庁(TSA)は「空港などで、渡航者の審査、検査でより性的に中立なプロセスを導入していく」、社会保障局(SSA)は「公的な書類、記録などに自認している性別を選べるようにする」など、複数の連邦機関が、LGBTQ+市民が政府発行の身分証明を申請しやすくする政策を発表している。 

 同政策は、トランスジェンダーの女性の競技参加を禁ずるなど、トランスジェンダー市民の生活を制限する新たな規制を執行しようとする保守派の動きに対抗して承認された。例えばテキサス州はこのほど、性転換を望む若者の治療を禁ずる法案を可決した。