NYのTICグループ
ニューヨークのマンハッタン・イーストビレッジには、リトル・ウクライナと呼ばれる地域があり、約6万人のウクライナ系市民がレストランを営業したりして東海岸最大のコミュニティーを作っている。
ウクライナにロシアが侵攻して3週間。戦局は悪化の一途をたどっており、祖国の悲劇をなんとか手助けしたいとの思いで活動を続ける人たちがニューヨークにも大勢いる。ウクライナ支援団体のRAZOMもその一つ。戦争が始まってから医療物資などを現地のネットワークを使って送り続けているという。
15日、その同じイーストビレッジで50年近くビジネスをしている日本人、TICグループ代表の八木ボン秀峰さん(73)が、1954年創業の老舗ウクライナレストラン、ベセルカの前で、ウクライナへの支援の寄付として1万1000ドルの小切手をRAZOMに手渡した。八木さんがニューヨーク市内で経営するTICレストラン、波崎、酒蔵、엣席肱、来々軒、蕎麦屋、ハイカラ、でしべる、茶菴、しゃぶ辰から各店舗の売り上げの一部を贈った。ロシアがウクライナに侵攻した日に寄付を思い立ったという八木さんは「東日本大震災の時には地元から応援していただいた。今度は私たちの番」と話した。RAZOMのドーラ・ホミアク代表は「同じイーストビレッジに生きる日本人の友人からの支援を心から感謝します。現地で血を流している人たちの流血を止めるために使います」と述べた。ベセルカの二代目オーナー、ジェイソン・バーチャードさんは「愛と平和をウクライナに送ることが今の私たちにできる最大のことだ」と挨拶した。