アッパーイーストサイドの和食処として古くから知られている「いなせ」、一昨年の夏に現オーナーの板床淳一さんと川野彰子さん二人が引き継いだ。試行錯誤の1年半が経ち、売り上げが伸びる季節を迎えて、さぁ、これからだと思っていたところへコロナ騒動。飲食業にとって最悪の状況になってしまったが「悩んでいてもしょうがない、自分達に出来ることを一生懸命やるしかない」と語るオーナーシェフの板床さんは寿司職人歴27年。これまでガリ寿司、Enなどで寿司を握ってきた。
「いなせ」では各種寿司をはじめ、ほぼ全てのメニューがテイクアウト出来るほか、今回テイクアウトに集中するに当たり、天丼、カツ丼、親子丼、チキンやサーモンの照り焼きなどの寿司以外のメニューと日替わり弁当も始めた。写真は一例で、焼き鯖、卵焼き、アボカドとレタスのナムル、きんぴら、唐揚げ、こんにゃくの炒り煮、焼き明太子と盛りだくさん。これに味噌汁がついて15ドル(税別)という破格なお値段だ。日替わり弁当は当日の昼までにメール(inase1586@gmail.com)にて事前予約のこと。
また日替わり弁当とは別に板床さんの友人でブラッシュストロークで料理長を務めた山田勲さんがプロデュースするお弁当も見逃せない。土鍋で炊いた鮭ご飯にいくらを散らした「鮭の土鍋ご飯」と鶏肉と大根を出汁で炊いた「鶏のだしカレー」(いずれも24ドル、税別)。板床さんの日替わり弁当と共に、和食料理人ならではの渾身の弁当だ。こんな状況だからこそ、きちんと作られた美味しい食事をして、心身共に落ち着かせたいものである。
いなせ Inase
1586 1st Avenue,
(Bet 82nd & 83rd Aves)
New York, NY 10028
営業時間 17:30-22:30
Tel:212-628-1238
*電話はテイクアウトのみ、デリバリーはGrubhubまたはDoorDashにてオーダーのこと