新年賀詞名刺交換会開く

大使、日系団体代表が挨拶

 ニューヨーク日本総領事館主催、日系3団体共催の新年賀詞名刺交換会が1月24日昼、日本クラブで開催され、120人余りが参加した。君が代の国歌斉唱のあと、主催者を代表してニューヨーク総領事の森美樹夫大使が年頭の挨拶を述べた。続いてニューヨーク日本商工会議所の和田知徳会頭、日本クラブの河手哲雄会長、NY日系人会(JAA)のスーザン・大沼元会長がそれぞれ年頭の挨拶を行った。日系団体代表の新年のスピーチの後は、鏡開きが行われて乾杯し、来場者たちは、日本クラブからおせち料理やお雑煮を振る舞われて新年を祝い和やかに歓談した。

(写真上)年頭の挨拶を述べる森大使

鏡開きする左から河手日本クラブ会長、和田NY日商会頭、大沼元JAA会長、上野JCCファンド理事長

 森大使は新年の挨拶の中で、冒頭、今年元旦に発生した能登半島地震、翌日の羽田空港での航空機事故犠牲者の冥福を祈り、被害者にお見舞いの言葉を述べた。そして2023年を振り返り、コロナ禍から復活する日本の存在感を高めるさまざまなイベントに官民一体となって取り組んだことに触れた。5月のジャパン・パレード、8月にはメッツのシティーフィールドでジャパニーズ・ヘリテージナイトを開催し、千賀選手と大谷選手とのメジャーリーグでの大活躍を日系コミュニティ一体となって盛り上げ応援することができたと述べた。9月の国連総会では岸田総理、上川外務大臣が来米した。特に上川大臣は就任3日目の来米で目まぐるしい国際情勢の中で、世界的に影響力を持っているさまざまな分野の人たちと意見交換して国連総会出席に加えて国連の外でもいろいろな交流ができ、日本外交、日本のプレゼンスを向上させていくうえでも意義があったとした。

 一方、去年に引き続き世界の至るところで戦争、紛争が絶えないとし、政治、社会、経済の分野での分断が我々の社会全体に大変大きなチャレンジをもたらしていると述べた。大使はこの分断を完全に解消するのは難しいかもしれないが、できるだけ力を合わせて克服していく上で、個人、国家が歩み寄りの姿勢の精神を持って、和解、和睦、協調といったものを普及していくことがますます重要になっていると話した。また総領事として日本の良さ、日本人の美徳、貢献、活躍といったものを社会に広く発信して、日本の存在感をさらに進めて、ニューヨークから日本を元気にしていきたいと考えていると話した。また大統領選にも触れ、「米国との関係、進化の重要性がかつてないほどに高まっている。総領事館としても情報収集を進めると同時にアメリカの社会、世の中がどこに向かっていくのか、それが我々の生活、経済にどういう影響を及ぼしていくのかといったことを一緒に注意深く重視してしていきたい」などと語った。 

 最後に今年5月11日に開催が決まっている第3回のジャパン・パレードを再度紹介し、日米交流を促進すること、さまざまなコミュニティーとの連帯の強化を図っていく上で、大変重要な行事として全力でフォローしていくとした。

 「今年は日米観光交流年2024と銘打ち、さまざまなイベントが実施されます。日米双方の交流がさらに拡大していくことを期待しています」と挨拶した。

 森大使は新年の挨拶の後に別用があったため、予め関係者に伝えた上で、鏡開きの前に退席した。代わりにNY日商JCCファンドの上野佐有理事長が登壇して鏡開きに加わった。佐藤貢司NY日系人会会長も別用がありスーザン大沼元会長が年頭挨拶のスピーチと鏡開きの代理を務めた。