マスク姿が目立つ(NY市内クイーンズ区フラッシングで)
ニューヨーク市保健局は2日、新たに感染の可能性のある2人が見つかったと発表した。同局は1日にも1人40歳未満の男性がベルビュー病院に入院したと発表したが4日、検査の結果陰性で感染していないことが分かった。2日に発表された2人はともに60代で、フラッシング病院医療センターとニューヨーク・プレスビテリアン病院にそれぞれ入院し、検査結果を待っている。検査対象となった3人とも最近、中国本土を旅行していた。
止まらない感染
石鹸手洗いとマスク
新型コロナウイルスによる肺炎について世界保健機関(WHO)は1月30日、「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」と宣言。中国の保健当局は4日時点で、中国全土の感染者が2万4324人、死者が490人になったと発表した。中国本土以外の感染者は日本の35人など27の国と地域に及んでおり合計235人となっている。フィリピンでは2日、訪問中の中国人男性(44)が、4日には香港で39歳の男性が新型肺炎で死亡した。中国国外での死者は2人となった。日本や米国など各国は渡航警戒レベルを引き上げ国民の保護に動いている。米国務省はすでに感染の中心地である中国湖北省への「渡航禁止」を勧告していたが、30日には中国全土への「渡航禁止」を勧告した。
米疾病管理予防センター(CDC)は中国からの直行便や乗り継ぎ便のある全米20の空港で特別検疫所を設置しているが防ぎ切れていない。CDCでは中国湖北省に旅行した人、あるいは感染者と接触した人で、潜伏期間である14日以内に発熱、咳、または呼吸困難が起きている場合はすぐに医療機関で診察を受けるよう強く勧めている。その場合、医療機関に行く前に電話し最近の旅行や症状について伝えることを求めている。病気の間は旅行しない、咳やくしゃみをするときは口や鼻をティッシュまたは袖(手ではなく)で覆う、石鹸と水で少なくとも20秒間手をよく洗うことを推奨している。アルコール手指消毒剤でもよい。花粉症以外の鼻と口全体を覆う通常マスクが有効。