国連職員目指して 日本政府代表部が説明会開催

 国際連合日本政府代表部は2月22日夜、同代表部で、国連職員採用試験の仕組みを解説するガイダンスを開催した。国際機関で働く日本人を増やすのが目的で、当日は、国連事務局人的資源部の職員採用担当官エヴァ・ジャンセンさんから採用の仕組みについて説明があり、現役の日本人国連職員5人が採用までの体験などを語った。人事部の担当官が英語による模擬面接の実演を行った。説明会には募集定員の65人が参加した。川村泰久、星野俊也・両次席大使が出席した。
 国連開発計画(UNDP)本部で働く中野華代さんは、総合商社勤務後、コロンビア大学に留学、若手職員採用試験JPOに応募して採用された。ユニセフ本部に勤務する奥村礼子さんは理系の学部卒業後家電メーカー勤務から大学院に入り直して空席公募で採用。国連事務局情報通信技術部の木内峻宏さんは「目的を達成しさえすれば、課程については日本ほど細かいことを求められない」と述べた。宇野智之さんは自動車メーカーからJPO採用試験に合格し現在は国連日本政府代表部で書記官として勤務中だ。
 面接で求められるのは、学位としての学歴と職務経験。出身大学名では判断しない。自己体験をどれだけ誇りを持って伝えているか、どんな困難を乗り越えたか、それによってどんな結果が生まれたかを短い時間で述べる表現力、英語またはフランス語が流暢に使える語学力、バランスのとれた人間力、協調性を過去の体験、実例から判断するという面接官のチェックポイントなどが説明され、参加者たちが熱心に聴講した。